ゴールで涙 野口みずき 無念の6位 最後まで不安ぬぐいきれず

[ 2012年3月11日 12:04 ]

名古屋ウィメンズマラソンで6位に終わった野口みずき(中央)

名古屋ウィメンズマラソン

(3月11日 ナゴヤドーム発着)
ゴールでは思わず涙がこぼれた。一時は逆転優勝の可能性もあった野口みずき(シスメックス)だが、結局6位。4年4カ月ぶりの復帰戦を飾ることはできなかった。

 2大会連続で代表となった北京五輪は故障で走れず、長い低迷期に入った。約10カ月ぶりの実戦となった昨年10月の駅伝で、五輪を目指して大阪国際に臨むと表明したが、本番前の海外合宿で左太もも裏を痛め、路線変更を余儀なくされた。

 名古屋に備え、2月に中国・昆明で約3週間の合宿を行った。大会が近いため40キロ走は避け、30キロ走2本とスピードの練習で仕上げた。「けがは日に日に良くなり、練習の質も良くなった。だいぶいい感じ」と手応えを口にしていた。

 一方で「マラソンはかなり久々なので分からない」と、4年以上のブランクへ不安を拭い切れずにいた。野口が大阪国際で設定していた目標タイムは2時間21、22分台。指導する広瀬永和監督は「7割くらいの出来。22、23分台を狙ってレースを進めるしかない」という見通しは、現状を踏まえての発言だった。

 150センチの小さな体で腕を大きく横に振る独特のフォームはロンドンで見ることは難しくなった。一時遅れをとりながらも途中で先頭集団に追いついたのが、せめてもの意地を見せた瞬間だった。

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2012年3月11日のニュース