愛子「思ってもいなかった。まさか」の2位

[ 2012年2月20日 06:00 ]

メダルを手に喜ぶ女子デュアルモーグル2位の上村愛子(左)と3位の伊藤みき

 フリースタイルスキーのW杯モーグル苗場大会は19日、新潟県湯沢町の苗場スキー場でデュアルモーグルによる第10戦を行い、今季復帰した女子の上村愛子(32=北野建設)が2位となり、優勝した10年3月の猪苗代大会以来31度目の表彰台となった。伊藤みき(24=北野建設)は3季ぶりの表彰台となる3位に入った。上村は予選で2位。準決勝で伊藤に20―15で競り勝ったが、決勝でW杯初優勝となったオードリー・ロビショー(23=カナダ)に敗れた。伊藤は3位決定戦で、2季連続3度目の種目別優勝を決めたハナ・カーニー(25=米国)を破った。

 復帰したばかりの今季、いきなりW杯の表彰台に上がった。「思ってもいなかった。まさか」。上村も驚く結果だった。技術、体力とも完全に戻っていない中、できる限りピークを合わせたことに「成長できたかな」と手応えも口にした。

 前日のミスを反省し、第1エア直後のコブでターンを1つ増やした。それでも予選は2番手。1回戦から準決勝も大きなミスはなかった。準々決勝では村田を退け、準決勝は3年前の世界選手権猪苗代大会デュアルモーグル決勝の再現。伊藤がスピードは勝ったが、ターン、エアで上村に軍配が上がった。

 決勝は予選を含め5度目の滑走。疲れはあったが「エア、ターン、スピード全て勝ちたいと欲が出た」。よりスピードを意識して増やしていた第1エア後のターンをとばしたことが災いし、スキーの抑えがきかずコースを外れ、手をついた。

 今季は試合中も笑顔をよく見せ、重圧が少なかったことも好結果につながったようだ。上半身のぶれやエアの完成度を課題に挙げ「これからも表彰台を目標に思っていきたい」と勝負師に戻りつつある。来季に向け春から体づくりを始める。真価が問われる五輪イヤー前のシーズンで、さらに成長した姿を見せる。

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