近代五種、ボートでも…補助金を寄付で返還

[ 2012年2月14日 21:19 ]

 国庫補助金で専任コーチらに支払われた報酬の一部を寄付の名目で所属競技団体に返還する金銭の流れが、近代五種やボートでもあったことが14日、分かった。補助金や助成金の扱いをめぐっては、日本オリンピック委員会(JOC)が第三者特別調査委員会を設置し、過去5年間の実態調査に乗り出している。

 競技団体が申請した専任コーチやメディカルスタッフへの報酬は、3分の2を文部科学省が補助し、残りの3分の1を競技団体が負担する。日本近代五種協会の幹部は「苦しい財政もあり、強化費を捻出する善意の寄付として慣例化していた」と説明した。

 日本ボート協会は「5年間で1件のみ、約100万円の寄付があった」(事務局)とした。日本重量挙げ協会は「過去5年間で4件の寄付」を認めたが、1口3万円程度の少額という。

 寄付は競技団体の負担分を穴埋めする不適切な手法の可能性もある。サッカーくじによる助成金でもテコンドーやカーリングで同様の金銭の流れがあり、くじを運営する日本スポーツ振興センターが調査している。

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2012年2月14日のニュース