元関脇の栃乃洋が引退「関取の地位を維持できない 限界」

[ 2012年1月22日 15:43 ]

春日野親方(左)と現役引退の記者会見に臨む栃乃洋

 大相撲の元関脇で東十両8枚目の栃乃洋(37)=本名後藤泰一、石川県出身、春日野部屋=が初場所千秋楽の22日、現役を引退し、日本相撲協会の理事会で年寄「竹縄」襲名が承認された。今後は春日野部屋で後進の指導に当たる。

 14日目まで3勝11敗で、来場所の幕下転落が濃厚になっていた栃乃洋は東京・両国国技館で記者会見し「関取の地位を維持できない。本来の相撲が最近はまったく取れなかった。限界を感じた」と声を震わせた。

 殊勲賞3回、敢闘賞2回、技能賞1回。安芸乃島に次ぐ史上2位タイの金星12個。上位キラーとして活躍し「(金星は)自分の中で誇りに思っている」と目を赤くした。師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「栃乃洋の胸を借りて今の関取衆が伸びた。ありがとう」とねぎらった。

 拓大時代に学生横綱となり、1996年初場所に幕下付け出しで初土俵。97年夏場所で新入幕。左四つからの豪快な下手投げを武器に、2001年春場所には新関脇に昇進した。

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2012年1月22日のニュース