予選落ちも…遼 内田裕也エール胸に次戦へ前向き

[ 2012年1月15日 06:00 ]

<ソニーオープン 2日目>10番の第2打で、木を気にしながら素振りする石川

ソニー・オープン第2日

(1月13日 米ハワイ州ホノルル ワイアラエCC=7044ヤード、パー70)
 予選落ちでもシェキナベイベー!初日80位の石川遼(20=パナソニック)は4バーディー、4ボギーの70と伸ばせず、通算1オーバーの94位に終わった。今季初戦は残念な結果となったが、会場に訪れていたロック歌手の内田裕也(72)からもエールを送られ、次戦のファーマーズ・インシュアランス・オープン(26日開幕、カリフォルニア州)で仕切り直す。松山英樹(19=東北福祉大2年)も72とスコアを落とし、通算3オーバーの106位で予選落ちとなった。

 米ツアーの賞金も世界ランクのポイントも、数字上は何も残せなかった。勢い込んで臨んだはずの今季初戦は2日間で早々と終戦。にもかかわらず「矛盾していると言えば矛盾してるけど、これだけいい内容でできるとは思ってなかった」と石川は落胆することはなかった。

 その理由は「このショットを打てればどうにかなると思えるプレーがいくつもあった」からだ。ショートゲームのミスから4ボギーを叩いたとはいえ、前日完敗した同組の崔京周やシンプソンのスコアをこの日は上回った。彼らとて完璧ではない。“世界”との距離をあらためて実測できたのは貴重な経験だった。

 会場にはそんな石川の背中を頼もしく見つめる1人のロックンローラーがいた。毎年ハワイで年末年始を過ごし、今大会もよく観戦に訪れる内田裕也だ。「いつまでもスーパールーキーじゃいられない。人間は思い切り上昇した後に苦しい時期が来るもんだよ。その両方の極限を味わったら強くなる」。内田は4年前にハワイで石川と初対面。もがく20歳に向け、酸いも甘いもかみ分けたロックなエールを送った。

 4月のマスターズを見据えて、オフをつくらずに突入した新シーズン。「米ツアーの選手のエンジンがかかりきる前に全開のプレーをしていきたい」と意気込んでいたが、年末にスイングを改造して開幕2日前には10時間の猛練習。結果的に準備が整っていないのは石川の方だった。だからこそ次戦に期待もできる。週明けには米国西海岸へ移動。「シェキナベイベー!」とゴキゲンな気分に浸れるように、試合まで1週間以上かけて調整に励む。

 ▽シェキナベイベー タレントのグッチ裕三が内田のものまねの際に使ったことで、内田の決めゼリフとして広まった。ビートルズの曲「ツイスト・アンド・シャウト」のワンフレーズで、英語では「shake it up、baby」と書き、「踊ろうぜ、ベイベー」といった意味になる。

続きを表示

この記事のフォト

2012年1月15日のニュース