世羅独走で7度目V 優勝回数最多の西脇工に迫る

[ 2011年12月26日 06:00 ]

ガッツポーズで優勝を喜ぶ世羅の(前列左から)渡辺、城西、チャールズ・ディランゴ、大工谷と(後列左から)貞永、河名、箱田、岩本監督

男子第62回・女子第23回全国高校駅伝

(12月25日 京都・西京極陸上競技場発着=男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ)
 男子は世羅(広島)が2時間3分50秒で2年ぶり7度目の優勝を飾った。3区のケニア人留学生チャールズ・ディランゴ(3年)が8位から一気にトップを奪い、4区以降でリードをさらに広げた。優勝回数は西脇工(兵庫)の8回に次ぐ2位タイとなった。女子は豊川(愛知)が1時間7分29秒で2年ぶりに制し、埼玉栄(埼玉)、筑紫女学園(福岡)に並ぶ史上最多の3度目の優勝となった。

 世羅のアンカー・箱田は両手を広げて悠々とゴールテープを切った。昨年は最大1分14秒のリードを守りきれず、トラック勝負で鹿児島実に競り負けた。今年は2位に1分23秒の大差で完勝。1年前の雪辱を果たした。

 原動力は3区を激走したディランゴだ。37秒差の8位でタスキを受けると最初の1キロを2分30秒台で飛ばした。「風はきついけど早く追いつきたい」。2・6キロ付近で先頭に立っても勢いは止まらない。昨年マークした歴代2位の22分41秒に10秒及ばなかったものの、後続に大差をつけて4区へつないだ。

 ディランゴは、寮で仲間が寝ているうちに早朝練習を始める頑張り屋。それに他の部員も大いに刺激を受けた。個々にレベルアップを果たし、今年は4区で区間3位と快走、5~7区でも貯金を増やした。昨年はアンカーで逆転負けを喫した大工谷は「いかに1秒を大事にするかをテーマにしてきた。100点に近いレースができた」と胸を張った。

 優勝回数はトップの西脇工(8回)にあと1と迫り、渡辺主将は「後輩たちが連覇してくれると思います」と期待した。悔しさをバネにチーム一丸でつかんだ勝利。結束の強さは来年以降にも受け継がれるはずだ。

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2011年12月26日のニュース