真央「今できる一番の演技を」と気丈に振る舞う

[ 2011年12月22日 21:37 ]

全日本選手権を前に調整する浅田真央

 フィギュアスケート女子のエースで、9日に母親の匡子さんを亡くした浅田真央選手(21)=中京大=が、深い悲しみの中で23日開幕の全日本選手権に出場する。会場の大阪なみはやドームで行った22日の記者会見では時折笑顔を見せ「いつも通り、が今一番大切にしている言葉。今できる一番の演技を、たくさんの方に見せられるように頑張りたい」と気丈に振る舞った。

 体調不良だった匡子さんの容体が急変したとの連絡を受け、グランプリ・ファイナル出場を取りやめてカナダから緊急帰国したのは9日午後。成田空港に到着して確認した父親からのメールには「ママは頑張れなかった」と書かれていた。最大の理解者で、技術的な助言もくれた最愛の母は48歳の若さで逝った。

 葬儀を終えた翌日の13日に愛知県内のリンクで練習を再開した。「少し落ち着いて考えたら、試合まで1週間しかない。欠場することは考えていなかった」という。22日の会場練習では、いつものようにトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に果敢に挑んだ。

 母と二人三脚で歩んできたスケート人生を、これからは自らの力で切り開く。「ことし最後の試合になるので、本当にいい演技で締めくくりたい」。2年ぶり5度目の優勝を目指し、24日のショートプログラムに臨む。

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2011年12月22日のニュース