国内ツアー未勝利で幕…遼3位も来年は海外へ積極参戦

[ 2011年12月5日 06:00 ]

パーでホールアウト、今季最終戦を3位で終えた石川

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ最終日

(12月4日 東京都稲城市 東京よみうりカントリークラブ=7016ヤード、パー70)
 首位からスタートした石川遼(20=パナソニック)は、68と伸ばし切れず通算7アンダーで3位に終わった。プロ4年目にして初めて国内ツアー未勝利のまま終戦。賞金ランクは3位どまりで、年間獲得賞金1億円突破の連続記録も3年で途切れた。昨年覇者の藤田寛之(41=葛城GC)が、通算10アンダーで並んだ谷口徹(43=フリー)とのプレーオフを制し連覇を達成。今季初優勝で通算11勝目を挙げた。

 最後まで石川に歓喜の瞬間は訪れなかった。前半は快調なゴルフを展開していたが、後半の勝負どころでまたもやティーショットが乱れた。「きょうのドライバーの調子ならいけると思ったけど、ボールに合わせにいってしまった」

 首位の谷口と2打差で迎えた13番パー4。3Wで刻んできたところを1Wで攻める積極策に出たが、左の林に曲げるミス。ここは何とかパーでしのいだものの、続く14番では左を嫌がり今度は右へ。「優勝争いの中でフェアウエーキープできないのは相手に隙を与える」と致命的なボギーで優勝争いから脱落した。

 シーズン途中からさらなる飛距離を求めてスイング面で試行錯誤を続けてきた。「曲がりを抑えられなかったし、タイミングが合わないことが多かった」。今季のフェアウエーキープ率は自己最低の43・13%で106位。突きつけられた弱点の克服が来季に向けての宿題となった。

 「ちょっとした気の緩み、妥協がすぐ結果に出る世界。もっと強くならないといけない」。今季国内ツアーは未勝利に終わり、賞金ランクも昨年と同じ3位にとどまった。国内ツアーと海外メジャーの賞金に1バーディー10万円のバーディー基金を加えた東日本大震災義援金は1億3348万2603円。目標の2億円には届かなかったが「これからも自分はサポートしていく立場にある」と話した。

 15日からアジアンツアー最終戦のタイ選手権に出場。さらに、来年は1月から米ツアーのソニー・オープン(ハワイ)に出場し、例年以上に積極的に海外ツアーに参戦する予定だ。「来年も今年もない。区切りをつける必要もない」。悔しさ、もどかしさをかみしめ、まだまだ練習に明け暮れる。

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2011年12月5日のニュース