錦織 準優勝!憧れのフェデラーとの初対決は完敗

[ 2011年11月7日 06:00 ]

スイス室内テニスで優勝したフェデラー(右)と準優勝の錦織

男子テニス・スイス室内

(11月6日 スイス・バーゼル)
 2日連続の金星はならなかった。シングルス決勝で世界ランキング32位の錦織圭(21=ソニー)は同4位のロジャー・フェデラー(30=スイス)に1―6、3―6で敗れ、ツアー2勝目を逃した。5日の準決勝で同1位のノバク・ジョコビッチ(24=セルビア)に逆転勝ち。勢いをつけて元世界王者に挑んだが、多彩なショットに圧倒された。次戦はマスターズ・パリ大会(7日開幕)に出場する。

 最後はフェデラーに豪快なスマッシュを決められ、錦織は08年のデルレービーチ国際選手権以来となる日本人初のツアー2勝目はならなかった。4大大会男子シングルスで歴代最多16勝の元世界王者はやはり強かった。地元の大声援を受けるフェデラーはサーブ、ボレー、レシーブ、どれをとっても全盛期に近いプレー。歯が立たなかった。

 初対決のフェデラーはあこがれの存在だ。同じマネジメント会社に所属し、かつてはヒッティングパートナーも務めた。「昔からやりたいと思っていたけどなかなか対戦がなかった。どれだけ通用するのか見てみたい。チャレンジしたい」。しかし、第1セットを30分弱でダウン。第2セットは中盤までキープしたが、第6ゲームでブレークされて押し切られた。

 将来は世界トップ10に入れる潜在能力を持つと期待されながらケガに泣いてきた錦織が今大会は秘める力を爆発させた。昨年7月に森永製菓とサポート契約を結び、専属トレーナーが帯同し栄養やトレーニングで支援を受けている。連戦を戦い抜く体が完成し1回戦で世界6位のベルディハ、準決勝で世界1位のジョコビッチを倒した。日本男子が世界1位に勝つのは68年のオープン化後初めてだった。7日付の世界ランキングで、10月に記録した日本男子歴代最高の30位をさらに更新することが確実。「今は20位が目標。クリアできればもっと上にいきたい」。次戦は4大大会などに続いて権威のあるマスター・シリーズ。錦織は自身今季最後の大会で活躍を誓った。

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