遼“今季初”ノーボギー!逆転Vへ3差3位!

[ 2011年8月28日 06:00 ]

16番、パーパットを沈めガッツポーズする石川

男子ゴルフツアー VanaH杯KBCオーガスタ第3日

(8月27日 福岡県糸島市 芥屋ゴルフ倶楽部=7140ヤード、パー72)
 石川遼(19=パナソニック)が、2日連続の66とチャージをかけ、通算14アンダーで首位と3打差の3位に浮上した。最難関の16番では大きなピンチをしのぎ、今季国内ツアーでは初めてノーボギーのラウンドとなった。ここまでの3日間は出場選手で最少の2ボギーとリカバリーもさえており、逆転優勝を視界に捉えた。近藤共弘(34=フリー)とベ・サンムン(25=韓国)が通算17アンダーで首位に並んでいる。

 ティーショットを曲げ、3打目のショットも全くピンに絡まなかった。ミスを重ねた最難関の16番パー4。12メートルのパーパットを残した石川の脳裏に最初に浮かんだのは「2パットでしようがないかな」

 しかし、最終日最終組を目指すなら、おいそれとスコアは落とせない。「何としても入れたい」と思い直したパットは下りのフックラインに乗ってカップに吸い込まれた。開幕前に「世界レベル」と話していた難ホールでの大きなパーセーブ。全身に力を込め、前のめりにガッツポーズした。

 大会コースは2オンが狙えるパー5ばかりで、2打目をウエッジで狙えるパー4も多い。バーディー量産でビッグスコアも出やすいが、半面ボギーを数多く叩いては優勝争いには絡めない。この日は3番パー3でグリーンを外しアプローチもミス。2メートルのパーパットを残したが、これを沈めて粘り強くパーを拾った。

 3日間で合計2ボギーは武藤俊憲と並んで最少。石川の1大会ボギー数は、昨年のこの大会の5が最少だが、今年はそれを塗り替えるペース。持ち前の“攻撃力”だけでなく、経験を重ねて成長した“守備力”も発揮して今季初Vが狙える位置まで順位を上げた。

 「いい緊張感で組全体がプレーしていた」。決勝ラウンドでは約1年ぶりに池田と同組になったが、この日は石川に軍配が上がった。続いて最終日は、同組対決で2勝7敗2分けと相性の悪い金庚泰(キムキョンテ)と最終組の1組前で回る。ただし、今回は2人とも同じ順位から逆転を狙う立場。「キョンテと一緒にサンムンをびびらせますか!」と“共同戦線”を張って、首位の背中を追いかける。

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2011年8月28日のニュース