柔道野村 五輪への道絶たれ「柔道とどう向き合っていくかゆっくり考える」

[ 2011年8月27日 17:38 ]

全日本実業個人選手権の準々決勝で敗退し、厳しい表情で引き揚げる野村忠宏選手

 27日に兵庫県のベイコム総合体育館で行われた柔道の全日本実業個人選手権で、男子60キロ級五輪3連覇の実績を持つ野村忠宏(ミキハウス)が同級の準々決勝で小川武志(了徳寺学園職)に優勢負けし、ロンドン五輪出場が絶望となった。野村が強化指定選手に復帰するためには、まず今大会の優勝が必要だった。

 開始49秒で有効を奪われた。動きや技に切れがなく、劣勢を挽回できずに終わり「思い描いていた柔道ができなかったが、実力なのでしょうがない」と振り返った。実戦は9カ月ぶり。「息が上がって、体が動かなかったというのはなかった」と言い訳しなかった。

 優勝を逃したことで、強化指定選手を決める秋の講道館杯全日本体重別選手権には出られない。去就について「柔道とどういうふうに向き合っていくのかは、ゆっくり考える」と語った。「明日から柔道着を着ません、指導に専念しますというものでもない」とも話し、現時点での引退を否定した。

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2011年8月27日のニュース