石原知事 20年五輪招致を正式表明 9年後「復興」アピール 

[ 2011年7月16日 13:33 ]

 2020年夏季五輪招致について、東京都の石原慎太郎知事は16日、都内で開催の日本体育協会・日本オリンピック委員会(JOC)の創立100周年記念式典で「オリンピック招致という戦いに挑む限りは勝たなかったら意味がない」と述べ、正式に立候補を表明した。

 石原知事は報道陣に「オリンピックは日本をもう一回再建していくための一つの要因になる」と語り、東日本大震災からの復興のシンボルとしての意義を強調。都は一部競技を被災地で行うことを検討、JOCや国との協議を進める。

 JOCは東京都から立候補するとの文書を受け取り、16日午前に東京を国内候補都市に正式に決定した。都の正式表明を受けて、国際オリンピック委員会(IOC)に対して手続きを行う。

 石原知事は、東京都とともに招致の主体となるJOCに対しては「血みどろになって汗流してとにかく勝ってこい。じゃなかったら選手も国民も泣くぞ」と注文を付けた。
 16年夏季五輪招致で都はリオデジャネイロに敗退。多額の招致費用が批判の対象になったが、石原知事は「たいまつの火は消さない方がいい」などと都議会などで立候補の意向を示していた。

 前回はIOCの世論調査で開催支持率が56%と候補4都市で最低にとどまった。18年冬季五輪の平昌(韓国)開催が決まり、東アジアでの連続開催となる逆風の克服とともに、国内の支持率アップが今後の招致活動の課題になる。

 20年夏季五輪招致にはローマとマドリードが立候補を表明、トルコのイスタンブールも立候補の構えを見せている。
 
 ▼竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長の話 2020年夏季五輪は日本が大震災から復興するシンボルにしていきたい。国民の支持率については7割は確保したい。戦略を練れば、招致に成功できる可能性は十分あると思う。

 ▼瀬古利彦・日本陸連理事の話 立候補宣言の時は(感動で)うるっときた。東京五輪招致はわれわれスポーツ界の悲願。一致団結してやるぞ、という気分になった。

続きを表示

2011年7月16日のニュース