ファンは待っている…横審、夏場所開催申し入れへ

[ 2011年3月7日 06:00 ]

 日本相撲協会の横綱審議委員会(横審)が10日に両国国技館で行う臨時会合で放駒理事長(元大関・魁傑)に対し、5月の夏場所の開催を申し入れる方針であることが分かった。

 今回の臨時会合は放駒理事長が八百長問題の経過報告をするために招集をかけた。しかし、横審のある委員は「経過報告で終わるだけでは会合を開く意味が全くない。理事長から報告を受けたうえで、横審の総意として夏場所開催を要求することになる」と明かした。

 横審は理事長の諮問を受け横綱に関する答申を行う機関だが、60年以上もの歴史を持ち、これまでも“角界のご意見番”として数多くのアドバイスを送ってきた。鶴田卓彦委員長(日本経済新聞社元相談役)は以前から「大相撲を存続させるためにも夏場所は絶対開催しなくてはいけない」と話しており、沢村田之助委員(歌舞伎俳優)も「八百長があるとかないとかとは関係なく、ファンは場所を待っている」と鶴田委員長の意見に賛同している。

 八百長問題の特別調査委員会による調査は難航をきわめ、春場所に続き夏場所の開催も危ぶまれている状況だが、権威ある横審の要求で風向きが変わる可能性もある。

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2011年3月7日のニュース