翔天狼 八百長関与否定し「稽古に精進」

[ 2011年2月21日 18:43 ]

 大相撲の八百長メールに名前があった幕内翔天狼(29)=モンゴル出身、藤島部屋=が21日、「自分は一切関わっていない。早く本場所の土俵に立ち、真剣に取っている姿を見てもらいたい」と話し、八百長への関与をあらためて否定した。

 2日に発覚したメールで、仲介役とされる三段目の恵那司が昨年5月、十両千代白鵬に「翔天狼とはガチ(ガチンコ=真剣勝負)」との文言を送信したことが明らかになり、翔天狼に疑惑が浮上。「あんな形で名前を出され、本当に悔しい。(八百長を)持ち掛けられてもいないのに、メールでただ名前が出ただけ。許せない」と、今も怒りをあらわにする。

 一度だけ呼ばれた特別調査委員会の面接では、八百長を一貫して否定。師匠の藤島親方(元大関武双山)に潔白を主張すると「じゃあ堂々としていろ」と言われ、特別調査委には預金通帳を提示し、携帯電話も預けた。

 3月の春場所は中止だが、21日も東京都荒川区の部屋で普段通りに朝稽古。汗を流した翔天狼は「いつかまた、場所はやって来る。稽古に精進する気持ちはいつもと変わらない」と口元を引き締める。

 力士たちにとって目標が設定しづらい状況の中、稽古は日々続く。現役時代から真摯な土俵態度で知られた藤島親方は「本場所のために稽古をしているのではない。稽古は修行のためにあるんです」と厳しく言った。

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2011年2月21日のニュース