湯浅 自己最高の6位に食い込む!

[ 2011年2月21日 06:00 ]

アルペンスキーの世界選手権で6位となったが、滑り終わって悔しそうな湯浅直樹

 アルペンスキーの世界選手権最終日は20日にドイツ・ガルミッシュパルテンキルヘンで男子回転を行い、06年トリノ冬季五輪7位の湯浅直樹(スポーツアルペンク)がトップと0秒96差の合計1分42秒68で、五輪を含めて自己最高の6位に食い込んだ。ジャンバプティスト・グランジェ(フランス)が1分41秒72で金メダル。イエンス・ビグマーク(スウェーデン)が0秒43差で2位に入った。大越龍之介(東海大)は28位、佐々木明(エムシ)は2回目で途中棄権した。

 自己最高の6位に入った湯浅は「揺るぎない自信にはなった」と精悍(せいかん)な表情を浮かべた。1回目9位で迎えた2回目も落ち着いていた。途中棄権やミスで脱落する選手が多数出た中で「0秒15ぐらいのミスを4回してしまった」と言いながら最後まで積極的に滑った。

 トリノ五輪では「いちかばちかの滑り」で入賞したが「これでは世界のトップになれない」と、賭けをしなくてもトップを狙えるように技術を組み立て直した。しかし昨年のバンクーバー五輪で代表落ちし「死ぬほど恥ずかしい思いをした。強くなるしかなかった」と精神的に一皮むけた。

 目指すところははるかに高い。「ごめんなさい。メダルが獲れなかった」。表彰台に手が届くことを実感し、決して満足はしていない。「世界で1番になるために生まれてきたし、生きてきた」という湯浅の挑戦は続く。

 ≪佐々木は自嘲気味「落ちるところまで落ちてる」≫佐々木は力を出し切れなかった。1回目は31位で、2回目はミスを重ねて途中棄権した。「落ちるところまで落ちてる」と自嘲気味に話した。シーズン序盤に首を痛め、今も右腕にしびれが残る。練習では湯浅よりも速いタイムをマークしているそうだが、試合で好結果が出ない。「今季は自分にとって想像以上にタフなシーズン」ともどかしそうだった。

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2011年2月21日のニュース