隠岐の海、無欲で11勝目「たまたま勝ってるだけ」

[ 2011年1月21日 20:09 ]

 ノーマークの若手が優勝争いに踏みとどまっている。25歳の隠岐の海が白馬を休まず攻めて押し出し、9連勝で11勝目。「プレッシャーはないけど、緊張はしますよ」と心情を吐露する。

 島根・隠岐の島出身では初の幕内力士。端正なマスクと190センチの恵まれた体格を誇る。昨年は野球賭博に関わったことによる謹慎休場も経験したが、4場所目の幕内出場となった今場所は存在感を発揮している。

 それでも優勝争いへの意識は「全然ない。明日勝てば(出てくるん)じゃないですか」といたって冷静。前半は鋭い踏み込みからの積極的な相撲が光ったが、後半は土俵際での逆転も目立つだけに「たまたま勝ってるだけ」と謙遜する。

 師匠の八角親方(元横綱北勝海)も手厳しい。「右を差しにいってるのに右上手になる。それでは上に通じない」と課題を指摘。ただ、横綱を追うべき大関陣がふがいないことから「優勝の目はないが、(優勝決定を)1日でも遅らせてほしい」と弟子の活躍を願う。

 14日目は同世代の稀勢の里と初顔合わせ。稽古でも勝ったことはないそうで「ちょっと別格」と言ってから付け加えた。「でも今場所は分からない」。幕内後半戦の土俵でも気後れせずに臨む覚悟だ。

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2011年1月21日のニュース