“最遅”初優勝の鬼沢「これでガラッと変わる ゴルフ人生これから」

[ 2010年8月29日 17:26 ]

 【ニトリ・レディース】スタート時の1打リードが、前半の4バーディーで「5」と広がっても、鬼沢は「私は波があるから、きっと追いつかれる」と覚悟していた。

 予想通り、12番の第1打を左の林に打ち込み、ロストボールのダブルボギー。13番もボギーとし、14番でバーディーの金ナリに並ばれた。
 初優勝へのプレッシャーとプロ21年目の経験。揺れる気持ちを抑えながら、鬼沢は「これが当たり前。慌てない」と自分に言い聞かせた。
 プレーオフ。18番の第2打は左の木に当たってグリーン手前まで転がった。「勝つときはこういうもの。神様っているんだ」。勝利を決めた2メートル近いパーパットの距離を「1メートル」と感じたのは、流れをつかんだ強い気持ちがあったからだ。
 これまでの記録を大きく塗り替える463試合目での“最遅”初優勝。この日応援に駆けつけた「人生の師」と仰ぐ安井純子プロの前で「鬼沢の目に涙」を流した。
 達成感は無論ある。しかし「これでガラッと変わる。私のゴルフ人生はこれから」と、鬼沢の気持ちは早くも次の1勝に向かっている。

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2010年8月29日のニュース