賭博問題で特別調査委 処分は提案せず

[ 2010年6月23日 20:40 ]

 日本相撲協会の賭博問題の特別調査委員会は23日、東京・両国国技館で記者会見を開き、7月4日の臨時理事会では賭博に関与した力士の名古屋場所(7月11日初日・愛知県体育館)出場の可否は提言するが、処分については原則的に提案しない方針を示した。長期的に処分内容を精査する必要があることが理由。

 伊藤滋座長(東大名誉教授)は「警察と協力して全容を解明する必要がある。腰を据えてしっかりとやる」と説明した。望月浩一郎委員(弁護士)は「名古屋場所出場(の可否)はあくまで暫定的な処置。(場所に)出たからといって最終処分がないわけではない」とした。
 22日には野球賭博関与を認める上申書を出した5人の力士から聴取したことが公表された。胴元のいない、1万~2万円での仲間内の賭け事が中心だった。数十万円の賭け金が動く事案もあったというが、暴力団関係者とのつながりは不明という。1人の関与者に対し2人の弁護士が約2時間聴く形式で実施され、23日も7人から事情を聴いた。
 27日までに野球賭博に関与した29人の聴取を終えて中間報告を出す。その後は野球賭博以外の関与者から聴取した上で、7月4日の理事会に提出する意見をまとめる。

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2010年6月23日のニュース