琴光喜関への恐喝容疑で暴力団関係者に逮捕状

[ 2010年6月23日 02:34 ]

 大相撲の野球賭博問題で、警視庁は22日、大関琴光喜関から約350万円を脅し取った疑いが強まり、恐喝の疑いで暴力団関係者の男(38)の逮捕状を取った。近く逮捕する。

 男は、野球賭博に関与していた阿武松部屋の現役力士の兄で、自身も元幕下力士。関係者によると今月、大阪府の実家に電話し「恐喝はしていない。心配はいらない」と親族に話したという。
 警視庁は、賭博への関与を認めている力士や親方らの事情聴取をほぼ終え、既に琴光喜関から被害届の提出も受けている。恐喝事件を契機に、暴力団との深いつながりが指摘される角界の野球賭博の全容解明を目指す。
 捜査関係者によると、暴力団関係者の男は昨年12月、琴光喜関側が野球賭博の「勝ち金」500万円の支払いを阿武松部屋に所属する現役力士に求めた際、口止め料として現金を琴光喜関から脅し取った疑いが持たれている。その後も1億円を要求した疑いがあるという。
 琴光喜関は、数年前から、胴元との仲介役だった阿武松部屋の床山(29)を通じて野球賭博を始めた。この床山らに試合の予想を伝えるなどして日常的に高額な賭け金で賭博を繰り返したとみられ、数千万円の「負け金」を抱えていたという。
 警視庁は、琴光喜関については野球賭博の常習性が高かった可能性があるとみており、関与の度合いを慎重に見極め、書類送検など立件の可否を判断する方針。

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2010年6月23日のニュース