“名将・清宮”東洋大ラグビー部GM就任

[ 2010年5月29日 06:00 ]

東洋大ラグビー部のGMに就任した清宮氏

 昨季までラグビー・トップリーグの強豪サントリーの監督を務めた清宮克幸氏(42)が、今季から関東大学リーグ戦グループ2部、東洋大のゼネラルマネジャー(GM)に就任した。同大が所属する関東大学ラグビーフットボール連盟が、清宮GMと前サントリーFWコーチの高野貴司監督(31)の就任を了承。01年度から5年間指揮した母校・早大を常勝軍団へと変えた名将が、東洋大を強豪校に押し上げられるか注目される。

 2季連続無冠の責任を取って2月にサントリー監督を辞任し、去就が注目されていた清宮氏が、関東大学リーグ戦グループ2部で昨季6位だった東洋大のGMに就任した。ラグビー関係者によると、早大OBである東洋大幹部からラグビー部強化のために招へいされ、早大の後輩でサントリーでも師弟関係にあった高野監督とタッグを組む。
 関係者によると、清宮GMはまずラグビー部の整備から取りかかるという。今季は1年間、グラウンドや寮などの環境を整え、全国を飛び回って選手の勧誘活動も展開。来季からは高野監督とともに陣頭指揮に立つ予定で、大学創立125周年となる12年までの3カ年計画で強化していく。
 東洋大は陸上部が箱根駅伝を2連覇したが、1959年創部のラグビー部は低迷が続いている。リーグ戦1部では71~73年の3位が最高。対抗戦グループとの交流試合に5度出場も、いずれも早大、明大に敗れて大学選手権に出場したことがない。93年度を最後に2部落ちし、1部から17シーズン遠ざかっている。
 清宮GMは01年に早大監督に就任し、いきなり母校を11年ぶりの対抗戦優勝に導くと、5年間で対抗戦5連覇、大学選手権で3度優勝。低迷していたチームに好選手を集め、芝のグラウンドなど設備を整えて常勝軍団を築き上げた。現役時代から表舞台で活躍してきただけに、低迷しているチームに身を投じたことには驚きの声が上がっている。「日の目を見てきた清宮氏が、東洋大を強豪チームに育てられるか注目したい」とラグビー関係者。名将の手腕に期待が集まる。

 ◆清宮 克幸(きよみや・かつゆき)1967年(昭42)7月17日、大阪府生まれの42歳。茨田(まった)高でラグビーを始め、No・8で全国大会に出場。高校日本代表の主将も務めた。早大では2年時に日本選手権優勝、4年時に主将として大学選手権優勝。90年にサントリー入社。92~94年度に主将。95年度の日本一に貢献し、01年に現役引退。01~05年に早大、06~09年にサントリーの監督を務めた。

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2010年5月29日のニュース