引退惜しむファンの声も…「親方が一番悪い」

[ 2010年2月4日 19:15 ]

横綱朝青龍関の引退を報じる各紙の号外

 「仕方がない」「寂しい」。横綱朝青龍関の突然の引退表明に、ファンや街角からは4日、厳しい意見が相次いだが、存在感のある横綱が土俵から消えるのを惜しむ声も少なくなかった。

 朝青龍関が所属した東京都墨田区の高砂部屋。近くに住む女性(60)は「引退は当然。強いのは確かだけど、横綱としての品格に欠けていた」と突き放した。一方で、相撲を年に数回観戦に行くという鈴木庄五郎さん(74)は「存在感のある力士がいなくなるのは残念。指導力がなかった親方が一番悪い」と高砂親方の責任を指摘した。
 両国国技館のあるJR両国駅前では、スポーツ新聞の号外が配られた。手に取った千葉県の会社員安孫子仁さん(44)は「事件を起こしたのだから仕方ないが、強くて好きだった」と寂しそう。子どものころから相撲ファンという東京都新宿区の男性(60)は「もっと早く引退していれば、印象が悪くならなかったのに」と残念がった。
 国技館で働く女性は「取り組み後に『お疲れさま』と声を掛けると、必ず答えてくれた」と振り返り「わんぱくで元気な子どもがそのまま大人になったような人。寂しくなります」。
 国技館に隣接する江戸東京博物館では、くしくも「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」を開催中。鑑賞した男性(75)は「モンゴルの英雄となる人だったのに。強さを発揮する場所を間違えた」と話した。

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2010年2月4日のニュース