オメデタパワーで甲斐2位 全英いけるぞ

[ 2008年6月2日 06:00 ]

 三菱ダイヤモンド・カップ最終日は1日、兵庫県東広野GC(7102ヤード、パー71)で行われ、甲斐慎太郎(27=フリー)が1イーグル、3バーディー、2ボギーの68で回り、通算9アンダーで単独2位となり、全英オープン(7月17~20日)出場へ大きく前進した。プラヤド・マークセン(42=タイ)が通算10アンダーでツアー初勝利。永久シード獲得まであと1勝の片山晋呉(35=フリー)、3日目まで単独首位だった星野英正(30=フリー)は通算8アンダーの3位に終わった。

 最終18番パー5で、甲斐はピンまで約20ヤードあるラフから、第3打をSWで狙った。絶妙なアプローチは、しかし、惜しくもカップの縁で止まった。イーグルならプレーオフだったが、それでも、ここでのバーディーが効いて単独2位となった。
 「最後は入れたかった。でも、自分のできることはやった」。意味ある単独2位だ。1100万円を稼ぎ、日本プロ選手権から19日開幕のミズノ・オープンよみうりクラシックまでの4試合の獲得賞金が対象となる全英オープン予選ランキングで5位に浮上。しかも、上位5人中3人は既に出場権を持っているため、1試合を残して事実上の2位につけた。
 日体大で日本アマ王者に輝き、04年にプロ転向したが、シードを1度も取れずに低迷した。開幕前に実は「今年ダメなら辞める覚悟」も決めていた。だが、智香夫人(24)が妊娠していることが判明。9月に第1子が生まれることが力となった。「結果だけ求めるんじゃなくて自分が納得できるゴルフをしてダメなら仕方ない」と割り切ると、3週前の北京オープンで2位になり、手応えをつかんだ。
 「全英なんて現実味がなかったけど、ぜひ行ってみたい」。どん底からはい上がった甲斐が、世界最高峰の舞台を射程圏にとらえた。

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2008年6月2日のニュース