高橋大輔 世界最高点で初V!

[ 2008年2月16日 06:00 ]

会心の演技を終え、ガッツポーズする高橋大輔

 フィギュアスケートの四大陸選手権第3日は15日、高陽(韓国)で行われ、男子ショートプログラム(SP)1位の高橋大輔(21=関大)がフリーで175・84点の世界歴代最高をマークし、合計でも世界歴代最高の264・41点で初優勝。日本男子初制覇を狙う3月の世界選手権(スウェーデン・イエーテボリ)へ弾みをつけた。女子SP1位の浅田真央(17=愛知・中京大中京高)と同2位の安藤美姫(20=トヨタ自動車)は16日のフリーに出場する。

【四大陸選手権】

 こん身の滑りを終えると高橋は両手でガッツポーズをつくった。「自分の演技ができたし、優勝できたと思った。でも、こんなスコアが出るとは思わなかった」。175・84点。“皇帝”プルシェンコ(ロシア)が06年トリノ五輪でマークした166・67点を大幅に更新した。合計でもプルシェンコの世界記録258・33点を上回る264・41点。最終滑走でド派手に優勝を決めた。

 最初の4回転トーループ、続いて4回転トーループ―2回転トーループのコンビネーションジャンプを確実に決めた。世界選手権に備え、1週間前に替えた新シューズで計8個のジャンプをほぼノーミスで成功。表現力を示す演技点でも高得点の8点台を並べ、全米選手権2度優勝のライサチェク、トリノ五輪銅のバトルを寄せつけなかった。「五輪と(欧州勢不在の)四大陸は舞台が違う。この点数はお客さんの後押しが大きかった」。SPの「白鳥の湖」にちなんだファンクラブ「ダークスワン」が存在するほど人気を誇る韓国のファンに感謝した。

 最大の収穫は今季のテーマに掲げてきた「4回転ジャンプ2回」。決めたのは昨年12月の全日本選手権に続いて2回目だが、スタミナと集中力を切らして中盤以降乱れた前回と違い、今回は最後まで崩れることはなかった。昨年の世界選手権、今季のGPファイナルともに銀メダルで、あと一歩と迫っている日本男子初の世界王者へ貴重な武器が完成。「きっちり4回転を2本跳べてよかった。次はシーズン最高の演技をしたい」。大きな自信を胸に3月、イエーテボリに乗り込む。

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2008年2月16日のニュース