あんどうたかおのNBAレポート
NBAのさらなる発展を【最終回】
1891年12月21日、アメリカ東海岸マサチューセッツ州のスプリングフィールドという小さな町のYMCAトレーニングスクールで創作されたバスケットと言うスポーツがアメリカ全土に広まったのはあっと言う間で、7年後の1898年にはNBL(National Basketball League)と言うプロリーグが結成されるほど人気が高かった。
その後は各地方で数多きのプロリーグが出来ては消えていたが、1946年にNYのホテルでホッケー・チームおよびアリーナのオーナーが集まり、ホッケー以外のアリーナの利用法を話し合った時に生まれたのがBAA(Basketball Association of America)と言うリーグである。
ボストン・セルティックス、シカゴ・スタッグス(ブルズとは無関係)、クリーブランド・リーベルス(キャバリアーズとは無関係)、デトロイト・ファルコンズ(ピストンズとは無関係)、ニューヨーク・ニックス(ニッカーボッカーズ)、フィラデルフィア・ウォリアーズ(現ゴールデンステート・ウォリアーズ)、ピッツバーグ・アイアンマン、プロビデンス・スティームローラーズ、セントルイス・ボンバーズ、トロント・ハスキーズ、ワシントン・キャピタルス(ウィザーズ及びブレッツとは無関係)の11チームでスタートし、49年にライバルのNL(National League)を吸収してNBAが出来た。
50年代半ばからビル・ラッセル、ウィルト・チェンバレンと言うビッグ・センターの対決が第一期のブームとなり、セルティックスの王朝時代が60年代後半まで続いた。
ラッセル引退後カリーム・アブドル・ジャバーの出現もあり70年代は戦国時代へ突入。
80年代はマジック・ジョンソンとラリー・バードのライバル関係がNBAを盛り上げ、新しい時代への幕開けとなり、そこへ前代未聞のスーパースターのマイケル・ジョーダンが現れ、NBAは一気に表舞台へ。
それに油を注いだのがバルセロナ・オリンピックのドリーム・チーム出場だった。
敏腕デビッド・スターンのコミッショナー就任も良い影響を与え、NBAとバスケットそのものを世界のビッグスポーツへと押し上げた。
ジョーダン引退後、下降気味だったNBAを盛り返したのはコービー・ブライアント、カーメロ・アンソニー、レブロン・ジェームスと言う若いスター達と、ドリーム・チームの影響を受けた世界の若者だった。
アメリカの大学を経ずにNBA入りした最初の外国人はブラディー・ディバッツと言われてるが、それ以前からNBA入りするためにアメリカの大学へ入学していた選手も多い。その代表例はナイジェリア出身アキーム・オラジュワン、ドイツ出身ペーサーズで活躍したデトレフ・シュリンプフである。
以前はアメリカの大学に在籍してないとNBAドラフトに掛からなかった。これはNBAと言うかアメリカの傲慢または無知と言っても良いだろうが、アメリカこそがバスケットである、ヨーロッパの諸国は足元にも及ばないという思いがあったと思う。
だからNBA入りしたければ、NBAのスカウトが注目するアメリカの大学に入らざるを得なかったわけだが、その選手たちが活躍し、アメリカが世界選手権、オリンピック等で勝てなくなり、やっと諸外国にも優秀な選手が居ることを判ってきたので、ユーロにもスカウト網を伸ばして行ったわけである。
当初はセルビア出身のディバッツを初めユーゴスラビア出身ドレーゼン・ペトロビッチ、リトアニア出身サルナス・マーシャロニス等数人で、殆どがヨーロッパ、それも東側出身だったが、2001年4月には29カ国45人の外国出身者がNBAでプレーしていた。
そして12月14日現在、NBAには30カ国77人がロースター入りしている。
ただ人数が増えただけではない。この6年間NBAのMVPはバ−ジン諸島出身ティム・ダンカン2回、カナダ出身スティーブ・ナッシュ2回、ドイツ出身ダーク・ノウィツキーと5回も外国出身者が獲得していて、質も高くなっている。
これもドリーム・チームがバスケットではなく、NBAを、世界に広めてくれたお陰である。
皮肉なことに、それによりアメリカは世界の舞台で勝てなくなってしまったのだが。
しかしそれはそれ、アメリカが油断していたからであり、実力は依然ナンバー1であることに間違いはない。
そしてそれはバスケットが単にアメリカ国内に留まらず、世界的に大きな動きを示したことになり、より発展することに繋がって行くだろう。
今回を持ってこのコラムを終了いたします。長い間ご愛読ありがとうございました。
NBAおよび広くバスケットの話題は今後私のブログでご愛読いただければ幸せです。
[ 2007年12月30日 14:51]
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