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こだわり旬の旅

【群馬・吾妻】真田丸につながる城跡を眺め…満腹のそば打ち体験

[ 2016年2月4日 05:30 ]

切り立った岩肌が印象的な嵩山のふもとにある道の駅霊山たけやま
Photo By スポニチ

 高視聴率でスタートしたNHK大河ドラマ「真田丸」。主人公・真田氏ゆかりの地は全国にあるが、真田氏が攻略した城跡が数多く残るのが群馬県の東吾妻(あがつま)町、高山村などの吾妻地域。その中で幸村(信繁)の祖父・幸隆によって陥落された中之条町の嵩山(たけやま)城のふもとは現在、道の駅として大にぎわい。人気のそば打ちを体験して、真田氏に思いを馳せた。

 真田氏というと長野県上田市を思い浮かべるが、実は吾妻郡にも真田氏を思い起こさせる史跡が数多く残っている。特に同市から群馬県沼田市に続く国道144号線、145号線の“真田街道”沿いには、真田氏が武田信玄の配下となって次々と攻略した城跡が点在。1614年の大坂冬の陣で幸村が大阪城に真田丸を築き、徳川軍を最後まで苦しめた力をうかがい知ることができる。

 JR吾妻線中之条駅から徒歩約1時間の嵩山城もその一つ。巨岩、奇岩が天を突く嵩山(標高789メートル)にあった斉藤氏の山城で、1565年(永禄8)に幸隆が攻略。吾妻地方を武田領とし、翌年の箕輪城(群馬県高崎市)攻略の布石とした重要な拠点だ。

 現在は山麓が「道の駅霊山たけやま」として整備され、野菜や米などの地場産品を販売するほか、アスレチック風「ぼうけん砦」、子供のための「こども館」などがあり、家族そろって楽しめる。中でも「たけやま館」でのそば粉100%のそば打ち体験(1卓4人分3000円)が人気と聞いてトライした。

 まずはこね鉢の中でそば粉500グラムに熱湯200CCをかけ手早く混ぜる。次に水約100CCを加え手のひらでこねるのだが、「ここが一番大事」と女性講師。耳たぶのかたさぐらいにこねたら打ち台に打ち粉をふり、手で押し伸ばす。最後は打ち棒で厚さ2ミリ程度まで伸ばしたら4つに折り、こま板を当て包丁を左に返しながら切っていく。初めは太さがそろわなかったが、真ん中辺りからコツを覚えて均等に。「うまい!きれい!」。女性講師のほめ言葉に、そば職人にでもなったような気分だった。

 打ったそばは料金内で隣のそば処「けやき」で盛りそばで食べられるというので早速注文。打ちたて、ゆでたてとあって、テーブルに出てきた盛りそばはみずみずしく、十割そばとは思えないほどスルスルッとしてのど越しがいい。自分で打ったそばをその場で味わう…おなかはもちろん、心も満足感でいっぱいだ。

 4月下旬からは嵩山の中腹から100匹の鯉のぼりが掲げられるという道の駅たけやま。真田氏もこんな楽しいスポットになるとは想像もしていなかったろう。

 ▽行かれる方へ 車は関越道渋川伊香保ICから国道353号線で約45分。そば打ち体験は毎日午前11時~午後3時(要予約)。申し込みは道の駅霊山たけやま・たけやま館=(電)0279(75)7280。観光全般の問い合わせは中之条町観光協会=(電)同(75)8814。

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