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【福島・相馬地区】野馬追に懸ける思い 感じた復興への息づかい

運転再開された常磐線。間もなく相馬駅に到着だ
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 昨年末に相馬(福島県相馬市)―浜吉田駅(宮城県亘理町)間が運転再開されたJR常磐線に乗って、相馬地方に出掛けた。11年(平23)の東日本大震災から約6年。復興へ向けた取り組みは活発で、伝統行事「相馬野馬追」にちなんだ甲冑(かっちゅう)着付け体験や復興チャレンジグルメなど新企画、新名物が登場。その一つ一つから確かな息づかいが聞こえてきた。

 運転再開された浜吉田―相馬駅間は約23キロ。線路が内陸に最大300メートル移行されたことで、途中の山下、坂元、新地、駒ヶ嶺の各駅は新設され、仙台駅から小高駅までつながったが、下車したのは相馬から2つ先の原ノ町駅(福島県南相馬市)。復興の柱にもなっている「相馬野馬追」の玄関口となっているからだ。

 相馬野馬追とは相馬中村神社、相馬太田神社など3つの妙見神社での出陣式を皮切りに、3日間にわたり約500騎の騎馬武者が戦国絵巻を繰り広げる祭事(今年は7月29〜31日に開催)。1000年以上前、相馬氏の祖とされる平将門が放した野馬を敵兵に見立て軍事訓練に応用したことに由来するといわれる。運転再開に合わせ、同駅には甲冑を無料で試着できる「原ノ町駅陣屋」がオープン。武将気分が手軽に味わえる。

 もっともこの甲冑は特注品で、野馬追で着用される本格的な甲冑の着付けは、江戸時代から酒造業を営んでいた松本銘醸の跡地にあるまちの駅「野馬通り銘醸館」(同駅から徒歩15分)で体験できる。早速申し込み、武将甲冑(税込2000円)、足軽甲冑(同1000円)の中から約20キロと一番重い武将甲冑を選択。わらじを履き、すねあて、篭手(こて)、鎧の肩・胴を付け、帯を締め、鉢巻きを付け、兜をかぶって刀を差せば戦国武将の出来上がり。全身に感じる重みが、不思議と気持ちを引き締める。

 軍旗を腰に差し近くの三島神社に歩いてお参りしたが、馬に乗らなくても野馬追の「お行列」に参加している気分。原ノ町駅からタクシーで約10分の「南相馬市博物館」(観覧料300円)では、野馬追のハイライトの「神旗争奪戦」などがジオラマで再現されており、本番の熱気が伝わってくるようだ。

 野馬追の最後を飾るのが、小人(こびと)と称する身を清めた白装束の人たちが裸馬を素手で捕らえて神社に奉納する「野馬懸(がけ)」。絵馬奉納の原点に通じる行事で、会場となる相馬3妙見神社の1つ、相馬小高神社(小高駅から徒歩10分)を訪ねると、本殿内に江戸中期のお行列と野馬懸を描いた2つの額。そこには戊辰戦争時に中断があったとはいえ、脈々と続く相馬野馬追に懸ける住民の心意気が感じられた。

 ▽行かれる方へ 常磐線東北新幹線仙台駅で常磐線に乗り換えて約1時間20分。または同線福島駅からバス利用。車は常磐道南相馬ICから約10分。問い合わせは南相馬観光協会=(電)0244(22)2114。

[ 2017年3月7日 05:31 ]

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