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居酒屋でタイ漁!アジ良しイカしたお店、繁盛メザシてカレイに調理

[ 2016年12月6日 05:30 ]

渡辺兄妹にマダイがヒット!!
Photo By スポニチ

 【釣りバッカ天国】乗合船などでは普通「食べるために釣る」という人が多いが、ここではなんと「釣るために食べる」のだという。変な釣り船?そう、こんな釣りルポは初めてだ。釣り場は「釣船茶屋ざうお」の所沢店、釣りができる居酒屋である。 (スポニチAPC 若林 茂)

 その店が繁盛しているかどうか、店長を見ればわかるという。大窪里江子店長(40)と対面してすぐ、そう思った。 15年前に、この所沢店のオープン時に入社した。パートからの鍛え上げ?で店長に上り詰めた、らしい。恐らく、系列の中でも名物店長なのだろう。とにかく忙しい人なのだ。

 まず聞きたかったのは「魚は普通に注文するよりも、自分で釣った方が安くなる」というこの店独特のシステムについて。道理に合わないが、

 「要するに、たくさん釣ってもらおうという、一種のカラクリですよね」

 と先回りすると、

 「だめだめ、今、手が離せないのよ」

 話がかみ合わないのは店長、胸元のピンマイクと二元対話しているから。

 ドドーン。太鼓が鳴った。誰かが大物でも釣ったのだろうか。イケスをぐるっと一回りしてみるとマダイを筆頭にマアジ、ヒラメ、カワハギ、シマアジなどが泳いでいて、船上からも個室側からも釣れるようになっている。

 「あっ、釣れたー。パパ、助けてーっ」

 悲鳴は渡辺謙槙くん(8)と葵ちゃん(5)兄妹。裕樹パパがすぐに駆けつけてマダイをゴボウ抜きだ。ちなみにマダイは1匹2750円(釣らないと3600円)で「お造り」、「塩焼き」、「煮付け」、「唐揚げ」の4種類から原則2種類を選んで調理してもらえる。

 テーブル席で「ワタシが握ったオスシ」などをずらり並べてご機嫌なのは小渕柚来(ゆら)ちゃん(3)だ。誕生日プレゼントとして「寿司職人体験教室」(大人4000円、子供3000円)を経験、志穂ママともども「もう、おなかいっぱーい」状態のよう。

 忘年会シーズンだが、ここでは「飲みに来る」より「食べに来る」人が圧倒的に多く、いわゆる“酔っぱらい”はついぞ見かけなかった。そういえば、あまり飲めない不肖、釣りバッカ野郎にはイケスの中のイセエビ、オマールエビ、サザエ、アワビなど、釣りではなかなか出合えない食材がより魅力的に映ったのだった。また、ランチタイムの豊富なメニューも初めて知った。

 「今度は、奥さまと釣りにきてくださいね」

 もみ手で見送りに出て来た店長の満面の笑み。江戸前の某船宿の女将とダブって見えたのは、バッカのトシのせいでしょうか。

 ▼釣況 釣船茶屋ざうお=(電)042(991)6977。

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