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気まぐれワカサギ ドキドキ頭脳戦

[ 2016年12月5日 05:30 ]

ワカサギ釣りが初めての小山さんも次々と釣り上げる
Photo By スポニチ

 【菅野順也の釣り巡礼】“お座敷遊び”の決定版!?温かぬくぬく、ドーム船のワカサギ釣り。気難しい“湖の妖精”をあの手この手で攻略だ。福島県桧原湖に出かけた。 (スポニチAPC 菅野 順也)

 福島、新潟、山形の県境にまたがる磐梯朝日国立公園内に位置する桧原湖。大自然に囲まれた山上湖でのワカサギの釣期は11月から翌年の3月いっぱい。凍った湖面に穴を開けて釣るイメージがあるが、すでにシーズンは到来。暖房完備のドーム船は家族連れや本格的な釣り師で連日にぎわっている。

 駐車場から送迎のモーターボートに乗って1分。扉ひとつ先は別世界の快適空間が広がっている。のんびりと午前9時に到着した私に、6時から釣りしているという釣り人から「きょうはちょっと渋くて難しいよ」との声。水温が下がりきるまでの間にはこんなこともあるのだ。「気まぐれで気難しい」と名高い“湖の妖精”を相手に、皆さん試行錯誤の様子。

 私も仕掛けを準備して釣りを開始した。2度、3度竿を小刻みに誘い上げた後にぴたりと停止して食わせの間を入れる。気まぐれ妖精がご機嫌の日は、200匹以上の釣果もそろう桧原湖。しかし…。

 しばらく誘いを続けると、かすかに穂先が動いた。これを逃さず手首を返すように合わせを入れるのだが一瞬遅れてしまった…。再度続けること5分で再び食ってきた。今度はうまくハリ掛かりさせることができた。

 魚はいるが口を使ってくれないと想像でき、粘り強い誘いと超微弱な当たりを見逃さないのがきょうのパターンと読んで穂先を見つめた。

 「キュイーン」。電動リールの音を鳴らした、郡山市・安田邦和さん(39=公務員)は「いろいろな釣りをやりますが、ワカサギ釣りは手軽でゲーム性があるところが楽しいですね」と連続で当たりを捉えてにっこり。

 続いて貸し竿で挑戦していた、郡山市・浅野裕之さん(40=公務員)は「初心者なのでコツが分からず苦労しましたが、その分釣れた時の感動が大きいですね」とコツをつかんだ様子。

 ワカサギ釣りは初めてという、郡山市・小山隆さん(42=公務員)は「こんなに小さな魚なのに、釣り糸を通してしっかり感触が伝わるのが素晴らしいですね」と新たな世界に出合った。

 当日は自らも竿を出して状況を確認していた民宿ひばら専務の伊藤毅(たける)さんによれば「魚が湖底に集まっているときには、一日中タナは底狙いで安定して釣れます。浮き気味の日には魚探を使ってタナを探る釣り方に効果があります。また風がある程度吹いていると活性が高まる傾向が見られます。一番は当たりの遠い時こそ集中を切らさないことですね」とのこと。 難しさが面白さに直結することを実感した一日となった。

 ▼釣況 東北地区東日本釣宿連合会所属、桧原湖・民宿ひばら=(電)0241(34)2368。ドーム船3300円+遊漁券700円。随時送迎。民宿ひばらでは2回目から乗船料200円引き、乗船5回で6回目の乗船料が無料(遊漁券別)となるうれしいサービスを実施中。

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