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アオリに極意なし!?シャクリ間隔まちまち…でも良型続々

[ 2016年11月24日 05:30 ]

6秒ごとのシャクリで1.2キロの大物を釣り上げた竿頭の加藤さん
Photo By スポニチ

【名人への道 決め手はコレ!】平塚・庄三郎丸
例年よりも良型がそろう今季のアオリイカ。早くも1キロを超すジャンボも姿を見せだした。竿をシャクリ上げた瞬間、ズン!根掛かりを思わすこのテンションが、たまらない魅力だ。ファンでにぎわう平塚・庄三郎丸で攻略法を探った。(スポニチAPC   林 悠二)

 ◎早くも1キロ級!!
 絶不調だった昨年とは大違い。一流し目こそ不発だったが、その後はポイントを移すたび船中の誰かがヒット。「来たよ!」船長はタモを手にして取り込みに大わらわ。

 イカ船担当は23号船の中村友紀船長。タナの指示は水面から中オモリまで。10号のオモリを介しハリス4号×4メートル。その先に3・5~4号の餌木をセットする。

 「餌木の接続は直結か極小スナップ以外はダメ。シャクリは4~5秒に1回。幅は1メートルでいいです」――このアナウンス後、冒頭の順調な乗りが始まったのだ。

 指示ダナ9メートルの浅場で来た第1号は600グラム級。右舷ミヨシで3・3メートルのメバル竿を使う平塚市の山田譲二さん(66)。餌木は「茶金」相模湾の鉄板カラー。他の人と違うのはシャクリのタイミング。8秒ごとで、シャクリ幅も50センチと狭い。すぐに2匹目を掛けたが、こちらも同じタイミングだったと言う。

 その後方、左舷ミヨシで船中3匹目、400グラム級が。「初物です」と手にするのは江戸川区の加藤利秋さん(46=会社員)。1・9メートルのやや硬調なルアー竿で6秒ごとに強めのビシッ、バシッ!を繰り返す。前回は昨秋で12匹。今季の開幕を心待ちにしていたとか。

 2人のシャクリ&幅が、船長のアドバイスとは違う。しかし、その後もマイペースを崩さず数を重ね、「今日はいい日に乗ったよ」と山田さん。3時間後には2人共に5匹タイ。

 ◎餌木もバラバラ
 「潮が明るいから餌木はナチュラルカラーがいいね」(船長)。朝方は薄濁りだったのでピンク系も良かった。日中は潮が澄み→茶金、グリーンなど地味なカラーが有効に。ここでも山田さんは違う餌木を取り出した。いぶし銀のイワシカラー、しかもウロコ模様が実にリアル。これで2連発。加藤さんは茶金を通している。

 右舷トモで先調子のマゴチ竿で取り込むのは厚木市の山村重文さん(74)。「しゃくった後に待ちを入れますが、ここでスッと竿先が吸い込まれる当たりが出ます」――オモリ負荷15号、餌木に触れても違和感なし。結局、釣れた5匹中3匹が“待ち”でのヒット。餌木は赤系だった。

 6人で狙ったこの日、釣果は正舷2人が9匹ずつで、右トモは山村さん5匹、左トモは後半連発した横浜市の和田正史さん(40=会社員)が4匹。当方を含めた胴の間2人は2匹ずつで釣果が偏った。上位陣のシャクリ間隔、シャクリ幅、餌木…はまちまち。それでいて、上々の釣果を得たのは釣り座もある。だが、餌木こそ交換しても最初の1匹を掛けた釣り方を通していたことも要因に。船長の指示は一番頼りになるが、指示ダナ以外は自由に…もいいようだ。船上でベテラン陣の技をそっとチェックするのも、名人への近道になるはず。

☆中村友紀船長のアドバイス

 潮の流れが緩い時、潮が明るい時はイカに餌木を見透かされます。餌木は地味なナチュラルカラーを使い、シャクリ幅の狭いショートピッチで速めに誘うのも有効、お試しを。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、平塚・庄三郎丸=(電)0463(21)1012。乗合は平日のみ午前6時半出船、料金9500円。他に、茅ケ崎・沖右衛門丸、松輪間口港・喜平治丸、金谷・さえむ丸=日報参照=などから出船中。

 ▼大会報告
 「JGFA沖釣りサーキット第3戦カワハギ大会」がこのほど、小網代・丸十丸で開催され21人が参加。審査は3匹の重量で行われ良型をそろえた小金井市の宮井敏晴さん(62=団体職員)が766グラムで優勝。2位は伊藤学さん(市川市)758グラム、3位は伊達武さん(府中市)662グラム。

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