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ヒゲのオジサン ビールのお供に 伊豆七島など釣り場

[ 2016年11月6日 05:30 ]

 【吾作流 雑魚をおいしく!】ユニークな名前の魚が「オジサン」。ヒメジの仲間で、赤くカラフルな色からフランスでは「ルージュ(口紅)」と呼ばれてソテーやグリルとして重宝される。(桜多吾作)

 下あごに伸びたヒゲ。正面から見るとまるでオジサンのような顔をしているので魚名が「オジサン」。このヒゲは味蕾(みらい)になっていて、砂地の海底に隠れている餌を捕るための物。仲間は10種類ほどいるおいしい魚だが、都市部の鮮魚店ではめったに見ることはない。だから自分で釣らなければ食べられない。

 釣り場は伊豆七島や外洋に面した堤防。胴突2~3本バリの仕掛けで楽しめる。天候が悪く、沖磯に渡れないときなどがチャンスだ。あまり狙っては釣れない魚だから30センチクラスの良型がそろうよ。

 フランス料理風なら、ウロコを取って適当な大きさに切った切り身に小麦粉をまぶし、オリーブオイルで焦げ目が付くまで焼いてニンジンを添えた「ソテー」。

 皮目だけに溶かしたバターを塗りパン粉を押し付けてまぶし、皿に油を塗り皮を上にしてパルメザンチーズを振り、溶かしたバターを振りかけオーブンレンジで20分ほど焼き、塩・コショウ、レモン、グレープフルーツの搾り汁をかけ、溶かしたバター適量を魚にかからないように回し流し込んだ「グリル」。

 元々淡泊な味だからグリルなどフランス風から蒸し物などいろいろな料理が楽しめる。

 中でも吾作は薄味で煮た煮魚が好き。居酒屋では酒が進まないからと薄味は少ないけど。煮魚にする時は、酒3、しょうゆ1、砂糖やや多めで煮汁をつくってから切り身を煮る。

 釣ってからやや時間がたっていたら、お湯を沸かし魚にかけてから煮ると生臭みも取れるし、取り残しのウロコも目立つ。

 適当に切った身の「天ぷら」もうまいよ。

 さて別イラストの料理だが、「刺し身」は皮に独特の風味があるし、30センチの良型ならちょっと豪華に「あんかけ」。

 変わったところでは、薄いウロコを塩水で洗って「ウロコの唐揚げ」。黒く揚げすぎてはダメ、ビールのつまみに最高よ!

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