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GO!豪!GT奪取 春休みに家族で南の島へ旅行

[ 2018年3月24日 07:44 ]

 春休みに家族で海外旅行に行ってきました。場所はオーストラリア・ケアンズ。そうです。グレートバリアリーフです。

 「長男が就職する前にどこか南の島に行きたいね」と妻が言いだしたのがきっかけでした。「南の島に行くならGT釣りがしたい」と息子兄弟が異口同音に言いました。

 GTとは「ジャイアントトレバリー」の略。カーレースのように格好いい名前ですが、和名は「ロウニンアジ」とかなり地味です。世界最大のアジの仲間で1メートルを優に超えます。

 私は独身時代、ミクロネシアGT探検隊をしていました。釣りとしては全く未開のジャンルでしたから、新しい島々へ行くたびにワクワクドキドキしました。GTの魅力は何といってもそのヒットの瞬間にあります。ポッパーに代表されるトップウオータープラグ(水面用ルアー)に猛然とおでこを出して襲い掛かるのが見えます。バケツをひっくり返した以上の派手な水しぶきを上げてヒットするのです。そして暴力的なファイト。これが面白くないわけがありません。しかもロケーションは美しいサンゴ礁。海底が見えるほどの浅場がGTのステージなのです。相変わらず現役のプロアングラーとして活躍している友人の津留崎義孝さんに相談し、紹介してもらったのは、グレッグ・ハリー船長。釣り客受け入れは最大3人のところを、交代で釣るからと家族4人で乗せていただきました。

 港からバリアリーフまでベタナギの海を約40分。そこにはGTの好物、ウメイロモドキや、クマザサハナムロが群れていました。その周辺にGTはいるのです。まずは長男・勇樹からスタート、津留崎さんのルアーCCポッパーを投げると、3投目でGTチェイス、そしてヒット。これは掛かりませんでしたが、すぐに次がヒット。久しぶりに見るGTでした。01年にインドで釣って以来ですから、17年ぶりです。

 交代して次男・尚樹にはいきなりの10キロオーバー。家族で写真を撮りました。そして私も17年ぶりにオリジナルルアー「GTハニー」でヒットさせ、その引きを味わいました。

 妻が投げるライザーにGTは水しぶきを上げ、いとも簡単にヒット。長男が生まれる前に8ポンドラインでGTの世界記録を釣った経験のある妻ですが、実に24年ぶりの体験でした。

 チェイスやヒット、フックミス、バラシなども散々味わい、圧巻は勇樹に来ました。CCポッパーをスローテンポでポップし、止めていた時にそいつは水面へ現れました。

 ヒットするや否や強烈なパワーで長男を翻弄(ほんろう)しました。船内でずっこけたので笑ってしまいましたが、その魚は何と110センチ、約25キロというサイズでした。 (東京海洋大学客員教授)

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