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関西ではフグ ウマズラ やっぱり味で調理いろいろ♪

[ 2017年12月2日 07:27 ]

雑魚をおいしく
Photo By スポニチ

 【吾作流 雑魚をおいしく!】千葉県外房にマダイ釣りに行くと、今の時季、歓迎されない外道がウマヅラ。関西では珍重される魚。味の良さは折り紙付きだ。(スポニチAPC 桜多吾作)

 関西では割烹(かっぽう)料理店などに入るとウマヅラは「時価」などと書かれていることがある。関東と関西では魚の価値が違う。

 ずいぶん昔の話だ。三浦半島の漁港にクレーン車が止まっていて、畳4枚分ぐらいの網に餌を入れ魚を取っていた。それがウマヅラだった。上がるとすぐに酸素ボンベを積んだ大型水槽車に入れ、生かして持って行くという。詳しく話を聞くと関西に運んで居酒屋のフグに化けるんだ、と言われ驚いたものだった。“食品偽装”だから今はさすがにそういうことはしていないだろうが。

 カワハギは刺し身にすると身が甘いから、「カワハギの刺し身」としてしか使えない。だがウマヅラはそのさっぱりした味のため、いろいろな料理に使われる。

 おろし方はツノを取って皮を剥いでしまえば簡単。「お造り」は薄くそぎ切りにして、皿に盛りつけ、ワサビじょう油か、もみじオロシ・ポン酢で食べる。

 残ったら「湯豆腐」の鍋に入れてシャブシャブ。具がなくなったらご飯を入れ、沸騰したら火を止め溶き卵・しょう油大さじ1〜2を入れ、フタをして1〜2分待つとおいしい「おじや」の出来上がり。

 たくさん釣れたらぜひ、作っておきたいのが「干物」。頭から皮を剥いで口と目を取り、塩を振ってザルに並べ少し硬くなるまで2〜3日干すだけ。できたらビニール袋に数枚ずつ入れ冷凍保存。いい酒のつまみになるよ。

 「酢豚風」はまるで鶏肉で作ったようで、これはうまい。関西では時価で売られているのが納得できるうまさだ。

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