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イトヨリ 本命よりお手軽高級魚 ゲストで残念?いえいえ絶品の味

[ 2017年10月7日 07:30 ]

釣れたイトヨリは大型。口から浮き袋を吐き出している
Photo By スポニチ

 【釣魚居酒屋 あかり亭】東京湾から相模湾にかけてアマダイの釣果が出始めた。アマダイ釣りのゲストとしてよく釣れるのがイトヨリだ。秋の「あかり亭」のメニューは、おいしいイトヨリを使って。ふくだあかり女将が腕を振るう。

 高級魚として知られるアマダイ。上品で癖のない白身はどんなお料理にも相性が良く、高値で取引される。

 スーパーの店頭に並ぶこともあまりなく、アジやイワシのように、安く手にできない。だったら釣ってしまえというのも釣り人の特権だ。

 アマダイ船に乗ればその高価な魚が状況さえよければツ抜け(10匹以上)できるから驚く。さらにこの魚、釣り味もいい。潮の速さによってタナや仕掛けの長さを変えたり、底を小突いてみたり誘い上げをしたりとちょっと工夫を凝らせば釣果も上がる。

 底を狙う魚だしコマセをまくわけではないので釣り方は至ってシンプル。ゲストとして釣れる魚も多岐にわたる。トラギス、カサゴ、カナガシラや私的にアジよりもうまいと思っているカイワリなんか超うれしいゲストだ。

 そんな中でよく交じるのがイトヨリ(ソコイトヨリ)。水面まで上がってきた時にアマダイだと勘違いされて、なぜか残念がられるこの魚も実はとてもおいしい。関東では一般的に市場に出回る魚ではないけれど、料理屋さんなんかでは高級魚の扱いになっている。

 ちょっと水分が多いものの、干物は絶品だし、水分を上手に出しながら調理すれば火を通しても身が締まらずにふっくらとしていてほんのりと甘みも感じられ、適度な繊維質の舌触りもいい。

 そんなイトヨリ、大きいものなら40センチ近くにもなり食べ応えも十分。今回はイトヨリを簡単中華風に料理してみました。

 ◆ふくだあかり 1981年(昭56)、茨城県生まれ。07年、趣味で釣りを始める。08年に始めたブログ「百目」は、月間30万アクセスの人気。著書に「初めての釣りガール スタイル&レシピ」(講談社)などがある。16年から茨城県海面利用協議会委員を務めている。

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