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乗り乗り 新境地でも輝き 週刊誌のグラビア飾った元バイクレーサー

[ 2017年10月3日 07:42 ]

小沼さん早々にカツオゲット
Photo By スポニチ

 【根ほり葉ほり おじゃま虫ま〜す】釣りガールはギャルの専売特許ではない。熟女だって。平塚・庄三郎丸のマグロ・カツオ船に50歳代とおぼしき小柄な女性を発見、早速、隣へおじゃま虫ました。(スポニチAPC 町田 孟)

 小沼賀代子さんにはパワフルな助っ人がついている。ピッカピカの電動リールだ。カツオ、マグロ相手に手巻きだと男でもつらい。「1カ月前に購入した」。ご主人の誠さん(52)は建設業を営んでいて、事務を手伝うくらいの「ほとんど専業主婦」。大型電動リールともなると10万円は超す。おいそれとは手を出せない代物だ。ただ小沼家ではお年玉、誕生日プレゼントは現金支給。それをコツコツ「主婦の知恵」でため込んだ。

 力勝負の釣りに挑んだのには訳がある。カツオが好きな長女・詩穂さん(26)のリクエストに応えたから。小沼さんのモットーは「食べたいものを釣る」。決してスーパーなどで間に合わせない。自宅のある千葉県野田市から平塚まで出向くのもいとわないのだ。「おいしいものを」とか「釣趣がどうのこうの」のウンチクは語らない。気に入ったものは自分でという実践主義。「シマアジを狙って新島まで行ったことも」。当然、遠征積み立ても抜かりないという。

 「おてんば」だった。18歳から29歳までバイクのレーサー。日本で女性初の国際Aライセンスを取得、話題になった。125CCを駆ってサーキットを走りまくり、「週刊ポスト」のグラビアを飾ったこともあるスターだった。しかし、当時は珍しい女性。「さまざまないじめに遭って」。最後はサーキットを後にせざるを得なかった。時代が早すぎた。

 ご主人もロードレーサー。さらに長男・隆一さん(32)は、13年の極真空手全世界ウエート制軽量級チャンプだ。詩穂さんはプロゴルファー平井宏昌の帯同キャディー。次男・聖太さん(24)が柔道整復師を目指す学生。華麗なるスポーツ一家だ。

 ゴルフもかつては「80台前半で回った」。DNAは完全に受け継がれている。

 釣りを始めてまだ「5、6年」。知り合いにヒラメに連れて行ってもらったのがきっかけだ。「2・5キロをゲット」。ご主人は「吐きまくって、船は二度とごめん」と撤退、磯中心にヒラマサなどを狙っているという。

 肝心のカツオファイトはオマツリ、ハリス切れなどで「何匹も逃がした」。不満は残るものの、10匹を確保。「釣った魚は自分でさばく」が夫婦間の不文律。もちろん調理も。最近のヒットは「小さいのは竜田揚げが一番」。今回でまたレシピに新たな項目が加わるに違いない。

 ◯…今季11匹目のマグロを狙っていたのが横浜の山西雄太さん(23)だ。ミヨシでルアー、エビングと手を替え品を替えしたが、残念ながらノーヒット。カツオ4匹に終わった。今年、釣具店チェーンの「ポイント横浜港南台店」に就職したばかり。「月に6、7回」業務を兼ねて?竿を握る。同行の会社員、星野拓己さん(23=練馬区)は学生時代、大学生限定の釣り大会で知り合った仲。カツオは「不本意」の1匹。それでも「久しぶり」の手合わせを楽しんでいた。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、平塚・庄三郎丸=(電)0463(21)1012。午前6時出船。乗合料金1万1500円(オキアミ別)。

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