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世界農業遺産解禁  アユready?

[ 2017年6月10日 07:27 ]

長良川のアユに魅せられた筆者
Photo By スポニチ

 6月に入り各地のアユ釣りが続々と解禁しています。4日は岐阜県郡上の長良川解禁日です。7月にオープンする管理釣り場「高鷲フィッシングパーク」の準備を兼ねて現地に出張していた私は、この日に挑みました。

 私はアユ釣り初心者です。昨年、豊川豊さんから「せっかく郡上に来ているんだからアユ釣りをした方がいいよ」と勧められました。豊川さんはフィッシングパークに併設のホテル・ヴィラモンサンの支配人です。彼はホテルのロビーで、「郡上あゆ」のブランドで世界農業遺産になった長良川のアユについていろいろと教えてくれました。 地元では「友釣り」と言わず、「アユ掛け」と言います。アユは成長すると餌がコケになり、それが生えている場所を縄張りとするので、侵入者を追い払います。その習性を利用したのが友釣りです。

 解禁日は逃しましたが、7月以降、年券を購入してアユ釣りを再開したのです。アユタイツではなく、フライフィッシング用のウエダーで、おおよそアユ釣りらしくない格好でした。竿は借り物です。地元多摩川や秋川で何回かはアユ釣りの経験がありましたが、いきなりファーストクラスの川での経験は衝撃的でした。引きが強いのです。これで一気にハマりました。

 そして迎えた今年も竿は借り物、仕掛けは市販の複合メタル完全仕掛け。これにがまかつのナノスムースコートを施した刺さりのいい「T・1刻」。昨年の釣果は全てこのハリがもたらしてくれました。

 朝3時には上流の白鳥地区へ。解禁日は場所の選択が大切ですが、豊川さんの釣り仲間に交ぜていただきました。気温が低くダウンジャケットを着て5時にスタート。当然アユの活性も低くなかなか掛かりません。周りもポツポツ掛けていく中、ようやく1匹目が掛かったのは30分後でした。野アユに交換したらあとはいただき、という考えは甘くその後もなかなか掛かりません。上流に入った豊川さんは、細かく探っているのでしょうか、少しずつ移動して釣果を上げています。

 日が昇った7時ごろ、ようやく暖かくなってきました。2匹目が掛かり、交換して「さあこれから」と意気込んだのですが、なんと痛恨の根掛かり。周りの人に「すみません」とあいさつしてから外しに行きましたが、予想より深く、上手に外せないでいたら、メタルラインが切れてしまいました。最初からやり直しです。

 やっと3匹目を掛けたころ、下流に入っていた友人の川合隆治さんが朝食を頬張りながら、様子見に来てくれて「安心しな、みんな釣れてないから。まだゼロの人もいる」と慰めてくれました。「今日は午後からだな」とも。私は帰京のために、昼上がりです。

 休憩して、ダウンを脱ぎ、落ち着いてから再開しました。日が当たると沈み石などもよく見えて、そこへ泳がせると良型のアユも掛かりました。しかし連発もなく、昼には9匹で終了。

 この後も何回か仕事の合間を見てアユ釣りをしてみようと思います。長い釣り人生の中で新しい修業が始まりました。(東京海洋大学客員教授)

【ベストショット】

 ◎山梨県西湖・松屋=(電)0555(82)2501。

 5月24日、松屋前で。51センチのブラックバス

 ▼釣り人 相模原市の松野洋一さん

 ▼使用ルアー ジョーダン

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