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イカした“餌巻き”ムギイカ絶好調 夫婦で27匹

[ 2017年5月30日 07:17 ]

小林さんは二匹掛け
Photo By スポニチ

 【ココが一番!】静岡県沼津の淡島沖で夜釣りのムギイカを狙った。5月にしては暑い日が続いただけに、夜釣りなら涼風を受け釣果も期待できるのでは――との思いもあった。ただこの夜は潮も濁りムギイカはご機嫌斜め。それでも強めのしゃくりを繰り返すと、さすがスルメの子、いい引きを見せてくれた。(スポニチAPC 山本有道)

 「早い年だと3月あたりから釣れ始める沼津のムギイカですが今年はイルカがいて、ここにきてやっと安定してきましたね。でも竿頭が100匹超す日があるかと思えば翌日はさっぱり――ということも。仕掛けのチョイスでも違ってきます」というのはこの日訪れた沼津・常勝丸の鈴木茂船長。数を伸ばすのはやはり“手釣り”か“電動直結”の人らしい。

 常勝丸が向かったのは90メートルダチ。アンカーを入れ船が落ち着いたところで「当たりはないかもしれませんが練習のつもりで」との鈴木船長のアナウンスでスタートとなった。タナは40メートルから上。私の仕掛けは、久しぶりに出掛けた釣り具店で見かけたムギイカ用のプラヅノ8センチの“直ブラ”。集魚灯もついてないからまだ下の方にいるのかも――と思い50メートルまで下ろしてしゃくり始めるとすぐにコツン。サバに捕まったのかな?とも感じたがサバの引きではない。25センチの本命だった。「今夜はいける!」の感触を得てまた50メートルまで落としたが後が続かない。他の人も苦労しているようだ。

 午後6時半すぎに集魚灯が点灯。暗くなるにつれ船中ポツポツと釣れ始めた。そんな時、ミヨシの方で「大きい!」の声。秦野市の森山礼子さん(57)が立派なスルメを手にしていた。「上げようとしたら海面近くになって乗ってきました」。仕掛けは餌巻き餌木1本。巻いていたのは鶏肉のささ身。隣では夫の正信さん(66)も何匹かオケに入れ順調な様子。定年前に仕事を辞め、今は2人で好きな釣りを楽しんでいるとか。礼子さんは「25年ほど釣りをしてますが、魚とのやりとりが魅力。それに食べてもおいしい。特にイカは冷凍しても味が変わらないから」。さぞかし冷凍庫にはイカが詰まっていることだろう。

 ちょっと乗りが渋い中「ダブルだ!」と喜んでいたのは沼津市の小林信吾さん(47=会社員)。こちらも「身が軟らかく、おすそ分けしても喜ばれるムギイカだからこの時季は狙いますね」。釣り&飲み友達の同市の田林一弘さん(48=会社員)ともども誘いに余念がなかった。

 後半になってやっと群れがやってきて連発した人も。私もダブルがあったりして計8匹。コンスタントに釣っていたのは森山夫妻で合わせて27匹。“餌巻き”が効いたのか良型が多かった。淡島沖のムギイカは例年6月いっぱいは有望。“入れ乗り”を期待したい。

 ◆電動直結使ってめげずに落とす

 サバがいなければブランコ仕掛けでもいいが、鈴木船長のお薦めは“電動直結”。やや速めのスピードで巻きながらしゃくりを入れ、上へ上へと誘っていく。乗らなければまた落とす。この繰り返しだ。この手返しのよさが数につながる。飽きずに一生懸命――これがムギイカ攻略法とのこと。私、耳が痛かった?

 ◆目視で要確認!アニサキス対策

 タレントの渡辺直美がアニサキス症にかかり、このところ各テレビ局のワイドショーでも話題。魚介類に寄生しており特に青魚やイカに多いとされ、厚生労働省のホームページでも注意を呼び掛けている。幼虫でも2〜3センチあり、まず目視で確認。また70度以上の加熱で死滅、マイナス20度で24時間以上の冷凍で感染性が失われるそうだ。釣り人としても気をつけたい。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、沼津・常勝丸=(電)055(941)3163。午後5時出船。料金9000円。午前、午後のマダイ船も出船中。

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