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マアジトリプル 自作仕掛けに妙味 長めのハリスで多点掛け連発

[ 2017年5月21日 07:45 ]

自作の仕掛けでトリプルの西表さん
Photo By スポニチ

 【釣ってヨッシー!!】海風が気持ちいい季節。この時季は湾内観光を兼ねて東京湾のマアジ釣りに限る。釣果も連日安定。東京葛西橋・第二泉水にお邪魔した。 (吉田 泉)

 船は荒川から東京湾に入り、東京スカイツリーを眺めながら南下。羽田空港滑走路脇では船のすぐ上を旅客機が離陸していく。その姿、ごう音は迫力満点。そして工場群…ポイント到着まで遊覧気分を味わえるのも、この釣りの楽しさだ。

 船は富岡沖へ到着。最初のポイントでは空振ったが、移動後、ポツポツとアジが食い始めた。水深は20メートルほど。女性に子供に優しい、ライトタックルだから楽ちんだ。初めは単発が多かったが、そのうちバクバクの入れ食い状態に…。

 満席のお客さんが出すコマセが効いてきたのか、仕掛けを入れれば“待ってました”とばかりに食ってくる。追い食いを待てばダブル、トリプル。中小型に交じり、時折25〜30センチの良型も顔を出す。ここで忙しそうに数を伸ばしていたのが宿の常連、中野区の西表昌智さん(52=会社員)だ。枝バリを結ぶハリスを長めにした自作の仕掛けを使って、多点掛けを連発。「最初は少し食いが悪かったからね。そんなとき、この仕掛けはいいですよ」。やはり釣る人は、いろんな工夫をするのだ。

 まだ昼前で記者は55匹。「これは束釣り(100匹超)いけるかも!?」しかし、自身初の束超えに欲をかいたあたりから、徐々に当たりが遠のいていく。バクバクタイムが終わり、その後はポツリ、ポツリ。

 「いい型が上がったよ」。小倉裕士船長の声に振り向くと、32センチの良型を掲げてくれたのが江東区の五十嵐力さん(76=フリー)。ここで何度か、ご一緒した名人だ。こちらも自作の1・5メートルの短めの仕掛け。「短い方が当たりが早く出るんだよ。大きいのは上の方にいるから、指示ダナより少し上げて探す感じだね」。

 終盤の食い渋りの中で、数を伸ばせなかった記者は70匹で納竿。頭にちらついた束超えには遠く届かなかった。五十嵐名人の話を思い出す。「釣れても釣れなくてもいいんだよ。飽きずにマイペースでやる。それが楽しいんだ」。ちょっと釣れるとすぐに欲を出す記者には、なんともためになるお言葉。

 この日はトップ109匹で束超えは2人。初挑戦の人たちも十分な釣果で、皆さん満足げな表情だ。小倉船長は「日によってムラがあるけど、(今日みたいに)釣れるときは釣れる。面白いですよ」。暑くもなく寒くもない、一年中で一番釣りやすい時季。ぜひ、お出掛けを!

 「ライトアジがやりたくて」と、仲間2人とともに乗船したのが足立区の今井忠夫さん(56=自営)。アジ釣りは先々週に続いて2回目。「みんなでコマセを出して魚を集めて、釣れ始めるとどんどん釣れる。本当に楽しいですね」。釣果も70匹近くと初挑戦時の倍増。「どう食べてもうまいけど、ナメロウにすると最高ですよ」とご機嫌だった。

 【小倉裕士船長 ワンポイント】

 仕掛けが底に着いたら1メートル上げてコマセを出し、2〜4メートルぐらいまで誘ってみてください。20〜30秒待って当たりがなければ、一度底に落としてタナを取り直してくださいね。周りが釣れているときは追い食いを待つと2匹、3匹と上がってきます。あとは、いいときにいかに手返し良く釣るか。それで釣果に差が出ます。誰でも釣れます。初めての人も心配しないで遊びに来てください。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、葛西橋・第二泉水=(電)03(3645)2058。LTアジ船=餌・氷付き9500円。シロギス船=同8800円。ともに午前7時出船。

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