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手応えあり!メイプルサーモン55センチ 初心者でも簡単すぎてもぉいや〜!?

[ 2017年3月4日 05:30 ]

大型のメイプルサーモンを釣った中野大賀君(左)と筆者
Photo By スポニチ

【奥山文弥の釣遊録】「フィッシングカレッジ釣幸会奥山塾」

 ◎淡水養殖で新鮮

 釣り未経験者を釣りに誘うときの手段として、「おいしいよ」と言うのは強力な武器です。そのほかにも「大きい魚が釣れる」「たくさん釣れる」というのも魅力だそうです。しかし技術なくしてそう簡単に釣れるものではありません。

 食べられなくても、大きくなくても、たくさん釣れなくても、知的遊戯として面白く、楽しく、奥が深い釣りはたくさんあります。言い換えれば、そうであるからこそ「釣道」という哲学が成り立つのです。

 今回のメイプルサーモン釣りはその釣り哲学を覆す釣りです。指導者がいれば、初心者でも大きくておいしい魚を釣ることができるのです。しかもたくさんヒットします。

 サーモンは回転寿司ではマグロを抜いて人気No・1。従来のサケという名前よりもこちらの英名で知られるようになりました。その理由は生で食べられるからです。しかしこの寿司ネタは全てチリやノルウェーから養殖魚の輸入ですから生きている姿はまず見ることは不可能です。

 今回の対象魚メイプルサーモンは国内で淡水養殖されたものを放流していますから、とっても新鮮。しかも引きが強いことで私は評価します。東京海洋大学の卒業生の林総一郎さんが自社の林養魚場で作り出しました。

 神奈川県開成町の「開成水辺フォレストスプリングス」で行われた「フィッシングカレッジ釣幸会奥山塾」の参加者は15人。開高健の言葉通り「なぜか女に大物が掛かる」が現実に起きました。

 ◎親子で大物獲り

 釣り2回目のイラストレーター・中野リョーコさんは息子・大賀君(小1)を連れて参加、いきなり54センチを釣り上げました。初挑戦の同大生・金沢佳子さんは、初ヒットから大物が4連発で全部バラし、指導していた同大卒業生の白戸孝明さんもびっくり。逃した悔しさとなぜそんなに大物が掛かるという驚きです。高橋恵里香さんも水面に浮くドライフライに超大物が食いつき合わせ切れ。その他の方々も切られバラシで、最初はてんやわんやでした。慣れるにつれて釣果が出始めたところで前半終了。

 ランチ交流会では、レストランでメイプルサーモン料理をいただき盛り上がりました。こんなおいしい魚を釣りたいと。

 後半は数多くのドラマがありました。

 飽きてしまったようで適当に遊んでいた大賀君のロッドが一直線に引き込まれています。根掛かりしたかなと思ったのですが、フライはドライ。引っ掛かるはずもありません。すぐに駆けつけると大きな魚がついていました。引き上げてみるとこれが立派なオスのメイプルサーモン。強引にやっても切れないように糸を太めに設定しておいたので良かったです。測ってみると55センチ。母と息子で大物ワンツーを仕留めたのでした。

 「凄いね、凄いね」とみんなに褒められ上機嫌の大賀君は、良いアングラーに育ってほしいと願います。

 釣り歴35年のおさかなマイスターの西出治樹さんも10匹ほど掛けてバラシまくりという精神修養をしていました。 (東京海洋大学客員教授)

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