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まだまだカワハギ 深場に良型の群れ

[ 2017年2月15日 05:30 ]

高槁杏佳さんは宿の常連。着実に数を伸ばしていた
Photo By スポニチ

 【永井裕策名人のステップアップ理論】まだまだ狙える千葉県・内房のカワハギは、深場の良型狙いで数釣りも期待大。館山つりセンター・くろしお丸で竿を出した。(スポニチAPC 永井 裕策)

 高水温の影響か、各地のカワハギ釣り場は、魚がようやく深場で固まってきたようだ。

 くろしお丸が現在攻めているのは館山湾内の水深30〜45メートル前後。トップで20〜30匹、日によっては40匹近く釣れる。深場狙いだけに小型は少なく、ほとんどが20センチ前後の良型ぞろいだ。

 釣り人18人を乗せて花輪雅一船長は湾内のポイントに15分ほどで到着。水深は30メートルで、底には砂地、岩礁、消波ブロックなどカワハギの好ポイントが点在している。

 いろいろな釣り方があるが、船長のオススメはたるませてからゼロテンションでモタレや微妙な当たりを取って合わせる釣り方。マイクでアドバイスしている。

 左舷トモ側の釣り人がファーストヒット。取り込んだのは手のひらサイズのカワハギ。船中でもポツリポツリと顔を見せ始めた。

 「魚はいても、急な水温低下と潮が動かないので口を使ってくれない」と船長は渋い顔。船を一気に40メートルダチに移動させる。

 それが奏功。20センチオーバーが待ってましたとばかりに釣れ始めた。

 竿先をふわふわ動かしてアピールした後、静止する間を取っていると、フッと竿先がモタれる感覚があって、すかさず合わせるとギュンギュン、ギュン。

 良型を釣り上げたのは右舷トモのさいたま市の高橋杏佳さん(12=小6)。「苦労して掛けた時の喜びと、食べておいしいからカワハギ釣りが好き」。お父さんとカワハギにハマって3年目。「うちの常連さん。よく釣るよ」と船長のお墨付きだ。

 キャストして広範囲に底を探り、静かな誘いで食わせたのは左舷胴の間の足立区・高橋浩二さん(45=自営業)。「例年よりだいぶ遅れていますね。まだまだ深場に群れが固まって楽しめますよ」と船長もオススメ。カワハギファンにとっては目が離せない。

 ◆永井の理論

 当日は、風と潮向きから船はトモ流しで、ミヨシ側は潮下。トモ側の人が攻めた後を狙うことになるので不利になる。そんなときは移動直後に船下を狙い、当たりがないときはキャストして広範囲に誘ってみる。

 餌の付け方で釣果は左右されるので、餌のアサリはこぢんまりとカワハギが吸いやすいように付ける。小型が多いときは小さめに、大型が多いときは大きめの物をきれいにまとめるように付ける。

 釣り方は、オモリが底をトントンと着く状態を基準点とし、魚の活性が低いときはベタ底を中心に、たるませる、ゼロテンションなどで攻める。

 または下の枝スを下げてオモリのすぐ上に着けてハリスを長くして底にはわす。

 活性が高いときは底を切って宙釣り。上下の誘いを入れる。

 ベラなど餌取りが多いときは、底に着いたらすぐに2〜3メートル上げてフワフワアピールする。上へ逃がした餌をスーッと下げることでカワハギの視界に再び入れて捕食させる。カワハギは落ちる物に興味を示す。底に着いたら…緩ませて…フワフワアピールしたあと、オモリは着けたまま道糸を張り、魚が吸い込んだ小さな当たりを見逃さず聞き合わせる。

 食いの渋いときは、竿はカチカチの硬い竿ではなく、竿先の軟らかい胴のしっかりした物で、モタレとか微妙な当たりが取れる物を使う。

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