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ラス投!待望フグ シケ子大苦戦 強いウネリ&底荒れ&潮動かずの不遇でも

[ 2017年2月14日 05:30 ]

ラストの流しで待望の1匹が!
Photo By スポニチ

 【釣り姫見参!】鹿嶋・豊丸

 茨城県沖のショウサイフグが面白い。鹿嶋沖では釣果にムラがあるものの、ナギならトップで30匹超も。“釣り姫”ことふくだあかりが乗り込んだのは鹿嶋・豊丸。シケ子を自称する姫、この日も冷たい強風とウネリに悩まされた。

◎出頭船長も弱音「もう無理…」

 茨城県沖のショウサイフグ釣りと言えば、数釣りで有名。資源保護のため1人80匹の制限があるほど釣れてしまうことも。シーズンのオン・オフはあるが、そんなに釣れる釣り物も珍しいし、年間通して楽しめる。

 さらには食べてもおいしいとよいことづくし。タックルも軽いし、釣り方もさほど難しくない。しかも釣れたフグの下処理は全て船宿さんがやってくれるから超楽ちん!と、いうわけで、今回は豊丸にお世話になってきました。

 ポイントは鹿嶋沖の水深25〜30メートル。豊丸さんオリジナルの30号のカットウ仕掛けに、餌はアオヤギ。ワタシは今回、欲張って食わせの胴突3本バリにバナメイエビを持参してみた。だってね、釣果情報を見たら38センチなんて大物が釣れてるんだもん。確率上げたいじゃない?しかもそんなのが釣れた日にはフグ独特の竿に乗っかるずっしりとした重さはたまらないハズ…が、沖に出てみたら前日から吹いている風の影響で隣の船の船体が見えなくなるぐらいでっかいウネリが。

 この釣りは底をきちんとキープすることが重要なのに、波が来るたびに底がとれなくなっちゃう。スパンの大きい波だから船に乗っているだけならそんなに揺れている感じはしないけれど、仕掛けがまったく安定しない。それでもなんとか竿の振り幅分で調節しながら、「オモリが底に着いたら、ちょっとだけ切って、5秒ぐらいで空合わせ、その後はゆっくり仕掛けを落とす」の基本を忠実に守っていたけれど、まったく当たりなし。

 釣れる時なら落としたら釣れる、空合わせすれば掛かるハズなんだけど、この日は本当に当たりが出ない。フグだけじゃなくて、餌取りの当たりもない。流しを替えてもポイントを替えても餌は無傷で帰ってくるような状態で、釣れる気がしない。ひたすら空合わせをしてみてもマグレで掛かる様子もなく、とうとうラストの流しに。

◎初のオデコか…諦めかけた瞬間

 頭の中では初のオデコの文字が浮かびながら、もう空合わせもやめて、当たりをとろうと、“底キープ”だけをしていたら、カツッ!という当たりが。すかさず合わせたら、やっとこさフグ独特の重量感が。最後の最後でなんとか1匹釣ることができました。この日の釣果は0〜5匹。フグでこの釣果は相当悪い。常連さんも「ヒラメ10匹釣る方が簡単だよ」なんて言うほどで、ほとんどの人が1匹釣るのがやっとの状況。

 ウネリと底荒れと潮が動いておらずに、例外中の例外とも言えるかなり厳しい日に当たってしまいました。

 こんな日は釣り人もツラいけど、船長もツラい。出頭洋幸船長の「もう無理…」の弱音もうなずける。とはいえ、釣りってそういうもの。釣れる日もあれば釣れない日もある。毎日釣れ続けてしまえばそれこそ資源が枯渇しちゃうから、バランスがとれてるんだろうね。でも、1匹じゃ寂しすぎるから、もう少し暖かくなったらまた行こう。だって、豊丸は釣らせてくれる船だし、本来この釣りは「釣れる釣り」だから。

 ◆ふくだあかり 1981年(昭56)、茨城県生まれ。07年、趣味で釣りを始める。08年に始めたブログ「百目」は、月間30万アクセスの人気。著書に「初めての釣りガール スタイル&レシピ」(講談社)などがある。16年から茨城県海面利用協議会委員を務めている。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、鹿嶋・豊丸=(電)0299(69)3319。集合午前5時。乗合料金1万円(餌1パック付き)。

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