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マダイこまめに コマセまけ!!水深50〜60メートルの大物が敏感に反応

[ 2017年1月16日 05:30 ]

“置き竿釣法”で良型を上げた山本さん
Photo By スポニチ

 【永井裕策名人のステップアップ理論】伊東・加納丸

 新年を迎え、各地でマダイが好調との情報が入ってくる。伊東沖でも食べ頃サイズ、大型ありゲストありで新年は赤い魚からという釣り人にもお薦め。伊東・加納丸に出掛けてきた。 (スポニチAPC 永井 裕策)

 ◎水温まだ高い

 初釣りはマダイで…という釣り人もいる。

 そこで、まだ初釣りをすませていない人にお薦めなのが伊東沖。

 釣り方はコマセ釣り。型は1〜2キロが中心。今季も順調で、トップで5、6匹。これに大型が交じる。マダイの他にイナダやワラサ、カイワリ、イトヨリが顔を出してくれる。

 真冬に水温が下がると、マダイも水温変動の少ない深場に移動し越冬するが、最近は温暖化の影響もあって底水温が下がりきらないのか、水深50〜60メートル、深くても90メートルまでにいて、秋の延長のようなポイントで釣れることが多い。

 「外は寒いですが、海の底まで冷え込んでいませんからね。まいたコマセによく反応するので、手返しよく仕掛けを小まめにやることがコツです」と加納隆船長。

 ハリスは4号10メートルが船長のお薦め。タナ取りは海面からの反応や底の形状を見て、その状況に応じて指示が出る。

 ◎手返し早めに

 船長が最初に選んだポイントは、このところ実績のある水深90メートル前後。指示ダナは78メートル。ハリス10メートルの場合、ビシは指示ダナより8メートル下げ。それ以上下げないこと。ハリスがなじむのを待ち、その位置から3メートルぐらいまでコマセを集中させてまく。付け餌の周りに魚を寄せる気持ちで。その後は軽くコマセをまき、指示ダナで待つ。

 最初は自分のコマセで魚を寄せるつもりで、手返しを早めにマメに仕掛けを入れ替える。船長は魚の反応を見て「2メートル下げてください。2メートル上げてください」などと的確な指示を出す。

 しばらくすると竿をゆっくりと上げて、下ろして、と誘っていた釣り人に当たりが来た。竿がギュン、ギュンと絞り込まれた。船中1匹目となるレギュラーサイズ。2匹目はタナを取ってすぐに枝バリに1キロ級が釣れ上がり、船中も盛り上がってきた。

 釣れ始めると、小まめに仕掛けを入れ替える人、じっくり置き竿で待つ人、仕掛けも集魚効果のあるアクセサリーをつける人、シンプル仕掛けの人がいてそれぞれ楽しんでいる。

 そんな中、右舷ミヨシでは横浜市の山本哲哉さん(65)が「餌取りがいなかったので、置き竿でじっくり狙いました」。初釣りで釣り上げ、良いスタートにうれしそうな表情。

 筆者も竿を出してみた。コマセの中に突っ込んでくるようなので、タナ下からコマセの帯の中に付け餌を入れる気持ちでシャクってきてタナを取った直接に当たりがあった。マダイの引きを楽しめた。

 ◎永井の理論

 温暖化の影響もあり底水温も下がりきらないのでマダイの活性がそこそこ高い。さらに餌取りやサバなどの他魚が少なくなるので釣りやすい。この傾向は各地で見られるので、誘いを掛けて動かしたら止めて、食わせる間をじっくり取ること。

 コマセワークをうまく使う。タナ取りの場合、付け餌の付近2〜3メートルに集中してまき、あとは空まきか軽くまいて、タナでコマセが残っていてパラパラと出るくらいにする。

 仕掛けは潮が澄んでいる時や餌取りが多い時はシンプル仕掛けで、潮が濁っている場合は集魚効果のあるアクセサリーを活用しよう。

 誘いは、マダイを驚かさないように静かにゆっくりとすること。付け餌をふわりと動かし、マダイに興味を持たせて、「逃がさないぞ」という気持ちを持たせて誘惑する。

 ビシを激しく動かさないこと。誘いは、誘い上げ、落とし込みが基本だが、特に落とし込みは反応が出たとき、ゆっくりビシを下げると有効。下げすぎは厳禁。

 餌取りがいないときは、置き竿でじっくり狙う。餌取りがいるときは小まめに入れ替えるか、よく釣る人のパターンを見て判断する。

 誘いが難しいと思ったら置き竿で静かに狙うのも良い。

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