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オシドリ夫婦タチウオ狙う 伊達さん仲良くJFGA大会で奮戦

[ 2017年1月15日 05:30 ]

武さんの大物に拍手の志織さん
Photo By スポニチ

 【根ほり葉ほりおじゃま虫ま〜す】八景・鴨下丸

 夫婦(めおと)フィッシング。案外多い。金沢八景・鴨下丸で行われたJGFA(日本ゲームフィッシュ協会)タチウオ大会で新しいオシドリに出会った。府中市の公務員、伊達武さん(64)志織さん(51)だ。無論おじゃま虫ました。  (スポニチAPC 町田 孟)

 ◎カジキきっかけ 夫唱婦随の釣行

 志織さんはJGFAのチアリーダーだ。朝の受け付けからテキパキお手伝い。とにかく元気がいい。出船すれば「とうちゃんが、でかいの上げたー!」。僚船に向かって「釣れてるーっ?」。竿が曲がっているのを見ると「○○さん、掛けたよーっ」。船上が華やぐ。潮止まりともなると、持参のチョコを全員に配って回る。

 そんなかあちゃんの姿を武さんはニコニコ笑って眺めている。大家族の長男が末っ子の妹を見るような雰囲気だ。今で言う年の差婚。「40歳くらいのころかなあ、一緒になったのは。きっかけ?○×△…むにゃむにゃ」。アバウトな返事を志織さんが即座に訂正する。「1年くらい付き合ってから。私が30歳の時」。一事が万事こんな調子らしい。

 武さんは子供のころ、赤虫のアレルギーが出て、川や沼の釣りをやめた。しかし「結婚前くらい」に豪快な再デビューを果たす。友人から下田のカジキ大会に誘われたのがきっかけだった。やがて教える相手を見つけた。「ロウボートでキスやカレイをやった。人の顔に吐きながら乗っていた」。志織さんは元来インドア派。極端な船酔いも無理からぬところだ。それでもついていったのは「1人で待っているのが嫌だったから」。以来、ほとんど同行するようになる。13年には与那国島へ遠征。夫唱婦随の130キロと100キロをゲットしている。

 釣り以外の趣味も一致する。野球だ。ただし、ごひいきとなると別。「僕は巨人。選手では由伸(高橋監督)が好き。だったけれど今は坂本かな」。ガチガチのG党のダンナに対し「私はヤクルトで山田」。なんでも以前は巨人だったが「日本シリーズで西武に4連敗してから(1990年)嫌いになった」。ならばセ・リーグで東京の球団でとツバメ返し。時には東京ドームスタンドで巨・ヤ舌戦となる。

 肝心の大会成績はタチウオ2回目の武さんが700グラムをものにして3位入賞。一日の長を示した。初挑戦の志織さんは「はあーっ、やっちゃいました」。なんとオデコ。外道のイシモチで我慢するしかなかった。魚料理は「最初は僕が教えたけれど、あとは雑誌を見ながら研究している」。そんな肴(さかな)を挟んでお互い晩酌は欠かさない。「焼酎の水割りカボス味。2合くらいかな。私は500ミリリットルの発泡酒で付き合う」。どこに行くのも何をするのも一緒が夫婦円満の秘けつらしい。

 「あの人は典型的なA型。頑固でマイペースなのに何も自分では決められない」。鋭い性格分析をされた武さんの志織さん評は「周りに気を使う人」。血液型はOだ。尻に敷かれているようでその実、関白亭主の様子も垣間見える。「さあ、どちらが手のひらで転がされているのやら」。とうちゃんはニヤリとした。

 ◎初陣1投目一荷/

 ○…初タチのそれも1投目でいきなり一荷!横浜の平沢貞三さん(48=自営業)が派手なデビュー。市販の2・5メートル、2本バリで「アタリがあったらちょっと待て、と教えられた通りにしたら2つもついちゃった」。直美夫人(47)と1男2女の5人家族。子供たちも釣りには興味があり「4人でアジを150匹のことも」。ところが夫人は大漁を喜ぶどころかご機嫌斜めだったとか。「後始末を任せっぱなしだったもんで」

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、八景・鴨下丸=(電)045(781)8410。出船は午前7時15分。乗合料金9000円。他にイシモチ、アジ船あり。

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