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うとうとタチウオ 目の覚める味!!炙り棒寿司に

[ 2016年12月22日 05:30 ]

幅広のタチウオを釣り上げたよ〜
Photo By スポニチ

 【釣魚居酒屋 あかり亭】今季は例年になく各地でタチウオが釣れている。銀色の魚体には繊細な味の身が…。刺し身、塩焼き、洋風ソテーなど食材としてはなんでもござれ。ふくだあかり女将の「あかり亭」では今回、「炙(あぶ)り棒寿司」をどうぞ。

 先日、私の出演している「フィッシング倶楽部」(テレビ埼玉系)という釣り番組で、静岡県の御前崎沖にタチウオジギングに行ってきた。

 私の知っているタチウオ釣りといえば、東京湾でおなじみの午前6〜7時半頃に出船して狙うものや、沼津方面の夜釣り。けどね、今回は午前3時から出港するという今まで経験したことのない時間帯の釣り。

 東京を夜中の11時に出て、港に着いたのが午前2時。それからタックルを準備して船に乗り込むという強行スケジュール。何でこんな時間に出船するかというと、ここの地域のルールとして、船を出していいのが3時からとされているから。とはいえ朝方でもいいのでは?と思うけれど、もちろん釣りのメリットが十分にあるから。

 タチウオは基本的に夜行性なので、産卵期以外の昼間は150メートルとか200メートルとかの水深の深いところでの釣りになる。

 けれど日が落ちると捕食のため浅場に上がってくるから、浅い水深のポイントで釣ることができるというわけ。真っ暗なうちに出港し、暗いうちは水深40メートルくらいの浅場で釣りを楽しみ、空が白んでくる頃から徐々に深場に移動しながら釣っていき、反応が150メートルぐらいに下がって、日が昇る頃に沖上がりするという仕組み。

 これなら仕事が終わってから釣りに行き、寝ずに釣りをした後、仕事に行くことも可能!?かなり眠くて移動のたびに居眠りをしていたけれど、私が行った日は、反応が下から宙層まで満遍なく出ていて、反応は多く、食いこそちょっと悪かったけれど、メーター近い良型を含めて10匹以上釣ることができた。

 しかも今のタチウオは脂がよく乗ってるのがうれしい。指5本幅になる大型は絶品!生でももちろん、シャブシャブやソテー、フライにしてもおいしい。そんな中、今回はサイズの良いタチウオを使って、押し寿司を作ってみた。

 タチウオの形状を生かし、薬味を混ぜた香味ご飯で作った棒寿司はおいしい。さらに塩を振ってバーナーで炙れば皮目の脂がじゅわっと溶けて、香ばしい。

 タチウオはナイアシンを多く含んでいるので、血行を良くし、肌を健康に保ち、アルコールが分解されてできるアセトアルデヒドを分解して二日酔いの予防にも最適。飲んべえにはたまらない食材。冬のタチウオシーズンはまだまだ続くので、試してみてくださいね。

 ◆ふくだあかり 1981年(昭56)、茨城県出身。07年、趣味で釣りを始める。08年に始めたブログ「百目」は月間30万アクセスの人気。著書に「初めての釣りガール スタイル&レシピ」(講談社)などがある。

 ◎タチウオの炙り棒寿司

 【材料】

 おなかの部分を半身

 ご飯 1合

 ショウガ

 大葉

 ネギ

 ミョウガ

 白ゴマ

 寿司酢

 岩塩

 (1)タチウオは三枚におろし、5ミリ間隔で切り込みを入れる。

 (2)ご飯と刻んだ薬味、白ゴマと寿司酢を合わせて香味ご飯を作る。

 (3)ラップを板の上に広げ、タチウオの皮を下にして置き、その上に香味ご飯を乗せる。アメを包む要領で包んだら、両端を絞り込み、手でぎゅうぎゅうと押しながら形を整え棒状にする。

 (4)冷蔵庫で30分間寝かせたら、2〜3センチ幅に切る。

 (5)バットや耐熱容器の上に並べ、塩を振ったらバーナーで炙れば完成!

 ちょっと炙ることで脂が溶け出し香ばしく、軟らかくなったタチウオと香味ご飯の相性は抜群です。

 タチウオの切り身を、食べるラー油であえた、「食べらーあえ」と頂けば、お酒の進むこと間違いなし!

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