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iPS論文、捏造改ざん 助教が昨年発表の主要な図全てに不正

 京都大は22日、京大iPS細胞研究所の山水康平特定拠点助教の論文に捏造(ねつぞう)と改ざんがあったと発表した。人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って脳の構造体を作ったとの内容で、主要な図6点全てと、補足図6点中5点に不正があったと認定した。

 急きょ京大で記者会見を行った同研究所の山中伸弥所長は「不正を防げなかったことを非常に強い後悔、反省をしている。心よりおわび申し上げる」と厳しい面持ちで話し、深々と頭を下げた。カメラのフラッシュを浴びても表情を変えず、口は真一文字に結んだまま。2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞した時の笑顔は消えていた。

 約2時間に及ぶ会見の終わり際、責任を取る形での所長辞任を問われると「その可能性も含め、どういう形が一番良いのか検討したい」と話した。

 昨年7月、内部から信ぴょう性に疑問があるとの情報が寄せられ、同9月〜今年1月に調査。論文通りにグラフが再現できないことが判明した。山水氏が1人で不正をしたことを確認しており、同氏の他の論文も調べている。京大によると、山水氏は米国留学を経て、14年に同研究所に着任した。今後、山水氏ら関係者を処分する。大学の調査に山水氏は「論文の見栄えを良くしたかった」と説明したという。

 再生医療の切り札とされたiPS細胞研究。国も成長戦略の一つに位置づけ、文部科学省は13〜22年度の10年間で、計1100億円の予算を集中的に投下。文科省幹部は「日本が世界をリードできる数少ない研究領域。期待を背負っていただけに残念だ」と肩を落とす。

 生命科学分野を巡っては、14年には社会的にも大きな問題となった小保方晴子氏のSTAP細胞問題など、研究不正がたびたび問題となってきた。中村征樹大阪大准教授は「iPS細胞への社会の期待は非常に高く、期待に応えるため改ざんが行われたのかもしれない」と指摘した。

[ 2018年1月23日 05:30 ]

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