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「娘を助けて」被災者装い出会い系サイトに誘導

 東日本大震災の被災者を装ったメールを未承諾の人に送り、出会い系サイトに誘導しようとしたとして、警視庁サイバー犯罪対策課は27日までに、特定商取引法違反(未承諾者への広告メール禁止)の疑いで、東京都新宿区のサイト運営会社社長藤森浩史容疑者(45)ら3人を逮捕した。同庁によると、震災に便乗した迷惑メールの摘発は全国で初めて。

 被災地への寄付と称して集めた金をだまし取る義援金詐欺や、放射性物質に効果があるなどとうたった悪質セールスなどが続発する中、震災をエサにした出会い系勧誘メールが摘発された。

 逮捕容疑は3月16日ごろ、「娘を助けて下さい!お願いします!あなたは地震は大丈夫でしたか!?」など、助けを求める被災者からのものと思わせる件名で、本文に出会い系サイトへのリンクが張られたメールを、受信を承諾していない横浜市の男性会社員(39)に送信した疑い。

 警視庁によると、件名に記された文はさらに、「あなたにしてもらう事は本当に簡単な事…。ポイントもあなたに譲渡しました。詳しくは本文に書きましたので、読んでいただけると幸いです」と続いていた。

 このメールによる架空請求やワンクリック詐欺などの実害は警視庁に報告されていないが、被災者からのメールだと思い込んだ人もいるという。

 サイバー犯罪対策課によると、逮捕された3人のうち藤森容疑者ら2人は容疑を認めているが、実際にメールを作成したアルバイト従業員千葉優太容疑者(36)は「未承諾だとは思わなかった」と容疑を否認し、「1人でも多くの人を誘導するために地震などの内容を入れた」と話しているという。

 メールは約3000件のアドレスに送信されており、同課がアドレスの入手先を調べている。

 震災を利用した悪質な広告メールについては、NTTドコモが震災発生4日後の3月15日、緊急地震速報を同社の携帯電話に配信する「エリアメール」を装ったものが出回っているとして、注意を呼びかけていた。

 ◆震災便乗事件簿

 ▼ネット上で被災者装う 「私はイタリア系の2世で、仙台の親戚の家に遊びに行って地震の被害に遭った」とうそを書き込み、義援金を申し出た広島県呉市の女性から12万円を詐取した疑いで、長野市の無職の男(39)を逮捕。

 ▼「水でもうかる」 京都府の女性(70)が「震災の影響でミネラルウオーターが不足している。天然水の水源を買えば、もうかる」などともちかけられ、出資金名目で2620万円を詐取される。水源地を所有する会社を名乗る男からの電話で指定口座に送金。

 ▼便乗悪徳商法 福島県の消費生活センターは「訪問してきた業者に墓の修理代の前金を支払った後に逃げられた」「見知らぬ人が3000円で放射線を測定すると訪ねてきた」「放射性物資を除去できる浄水器を30万〜40万円で売ると言われた」などの相談があったとし注意呼び掛け。

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