サブカテゴリー

PR:

復旧へ命がけ…「フクシマ50」に援軍

東日本大震災

冷却システム復活へ期待 放水準備する自衛隊員
東京電力福島第1原発3号機への放水の準備をする自衛隊員(陸上自衛隊中央特殊武器防護隊撮影)
Photo By 共同 

 福島第1原発の事故で東京電力は19日、冷却機能を取り戻すのに必要な電源を確保するため、送電線の引き込み作業を本格化させた。現地で命がけの作業を続け、海外メディアから「フクシマ50」と呼ばれている作業員50人に、東電の子会社などから作業員が加わって総勢580人が交代しながら復旧作業にあたった。日本を救うため、極限状態での人海戦術が始まった。

 電力をつくる発電所に、電力を引き込まなければならない異常事態。電源を取り戻し、原子炉内部の冷却システムを復活できれば窮地から脱却する大きな糸口となる重要任務。総重量2トンに及ぶ送電線ケーブルの接続作業は、建屋が残っているために外からの放水ができない2号機を優先に始まった。外部の送電線から長さ約1・5キロのケーブルを引き込んでつなぐ作業を担っているのは東京電力の社員ら279人。送電線の敷設だけでなく、障害物を排除するなどの作業も行った。

 ほかに、原子炉を冷やす注水作業や監視のために、東電の子会社や原子炉を製造したメーカーの日立製作所や東芝などの社員らも参加。計約580人が現場の最前線で放射線の影響を懸念しながら必死に取り組んだ。

 各社では、妻子がいない社員らを中心に志願者を募ったとされる。地方の電力会社からも応援が出向いており、定年を間近に控えながら40年間原発の仕事に従事してきた志願者もいるという。

 作業員は、防護服に身を包み、防護マスクを着け、放射線量を測る線量計を携帯。被ばく量が80ミリシーベルトを超えると警告音が鳴る。かつて原発で定期検査に携わった男性は「(警告音が鳴ると)恐怖心に包まれた」と語っており、精神的にも極限での仕事となる。

 警告音が鳴ると、作業はできないため、次の作業員に交代。放射線量を見ながら短時間ずつの手早い作業が求められる。東京電力によると、放射線量の累積被ばく総量限度の100ミリシーベルトを超える作業員が出てきているという。

 福島第1原発には地震発生時は800人の作業員がいたが、その後に高濃度の放射性物質が検出されたため、750人が退避。監視などのために50人が残っていた。米紙ニューヨーク・タイムズは「顔の見えない無名の作業員50人が勇敢に立ち向かっている」と献身を伝え、欧米メディアは「フクシマ50」と呼んで勇気を称えていた。

 ≪ロシア上院副議長に称賛≫ロシア上院のトルシン第1副議長は18日、福島第1原発で放水などの冷却作業を続けている自衛隊員や警察官らを「自己犠牲をいとわない英雄」と称賛した。インタファクス通信が伝えた。トルシン氏は、現場での決死の活動に「頭が下がる」とし「彼らは危機を解決してくれるだけでなく、とても大切な見本を示している」と指摘。今回の原発事故が収束した後も「日本の若い世代はこの英雄的な人々を忘れず、将来は自分の子供のために犠牲を払うだろう」と述べた。

 ≪20キロの防護服着用≫作業員は放射性物質の付着などから身を守るため、レインコートのような防護服と防護マスクで全身を覆っている。さらに防護服の上から、厚さ3ミリの鉛の板が入ったエプロン状の着衣、手袋などの「偵察要員防護セット」を着用するという。人体に致命的被害を及ぼすガンマ線を遮断する効果があり、目を守るゴーグルも鉛入りのガラスを採用している。着衣の重量が約20キロと重く、作業がしにくくなるという欠点も。作業員は放射線量が基準に達するとブザーで知らせる線量計を装着して作業する。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2011年3月20日 06:00 ]

注目アイテム

ニュース

注目アイテム

スポニチwikiランキング

      人気ニュースランキング

        ※集計期間:

        » 続き

        【楽天】オススメアイテム
        クイックアクセス
        スペシャルコンテンツ