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熾烈な競争の始まり ロシアW杯に出場できるメンバーは?

川崎Fの小林悠
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 ロシアワールドカップ本大会の出場権を獲得後、初の強化試合となるキリンチャレンジカップだが、果たしてハリルホジッチ監督はどのような意義を持ち込むのだろうか。

 メンバー発表会見では「これまであまり出ていない選手にチャンスを与えたい」「2試合を異なるメンバーで戦う」と語っている。チームの底上げを図るのは重要な作業のひとつであり、多くの選手に出場機会を与え、適応能力やチームにおける役割の確認をし、そのうえで競争意識を高める意図が読み取れる。、

 ホームで格下と目される相手に見所はどこにあるのか。長谷部、本田、岡崎がコンディション不良でメンバーから外れているが、これまで大きな責務を担ってきた彼らの不在に、大いなる印象を与えようと発奮する選手が現れてくれたとしたら、それもまたチームの活性化につながる。ホームで格下と目される相手と戦うことで、「強化になるのか」という見方もあるが、様々なチャレンジをこなしたうえでしっかりと勝利につなげるというタスクに対して、忠実に、具体的に遂行力があるかを見極めたい。最悪なのは、お祭り騒ぎで終わらせてしまうこと。選手には試合や勝利、メンバー入りに対する“飢え”と“緊張感”を示して欲しい。

 とはいえ、選ばれた選手たちはそんなことは当たり前に感じているだろう。誰もが本大会のメンバーに入りたい。試合に出場したいと願っている。選出された一戦一戦、あるいはトレーニングも含めた毎秒がアピールチャンスと肝に銘じているはずだ。選出され続けてレギュラーを勝ち取りたい。そう考えているはずだ。

 そんななか、選出から漏れた選手にも「まだまだロシア行きは大いにあるぞ」と声をかけておきたい。出場権を獲得する戦いから、これからは本大会での厳しい戦いを想定した強化とへとシフトするわけだが、リスタートとも言うべき大会に選出されなかった選手たちは、おそらく失望や焦燥を味わっただろう。一歩置いていかれた感覚に陥ったかもしれない。だが、あと9か月という期間をいかに過ごすかは、選出された選手以上と同様に、もしくはそれ以上に大切になる。クラブで出来うる限りのパフォーマンスを発揮し、「現時点でロシア行きが確約された者はひとりもいない」と語る指揮官を振り向かせてもらいたいと思う。

 個人的にその代表格としてひとりの選手の名を挙げてみたい。

 今季より川崎のキャプテンを務める小林悠は、最終予選のメンバーとして3試合に出場したが、3月28日のタイ戦を最後に試合出場は果たせていない。だが、マークを腕に巻いたことでこれまで以上に責任感を身に纏ってチームを牽引しており、プレーの幅も広げている。ゴールから逆算したボールの受け方、DFとの駆け引きからの裏への飛び出し、高いシュート精度といった持ち味に加え、試合を読み解く眼とパスワークにも円熟の技がうかがえる。キャプテンシーも表現されており、闘志はますます盛んに映る。

 海外組が多くを占めるFWにあって、Jの魂を具現化する選手といっても良いだろう。サイドでもトップでもこなせる能力は、円熟期を迎えて現代表のインサイドハーフでも機能するように思える。現時点ではトップは大迫がファーストチョイスで、サイドでも久保や浅野といった活きの良い選手が存在する。しかし、それでも対戦相手によってチョイスされるべき選手であると考えている。

 海外で揉まれることの重要性や意味は理解しているが、Jリーグ勢にも井手口のように突き出る可能性はある。その面では杉本にも注目だが、十分な経験と実績を積んでいる小林に、ピッチ上では海外組も国内組も関係ないという心意気を見せて欲しいという気持ちもある。世界で戦う力量と覚悟があれば、どこであっても最大限の準備は出来る。ぜひそれを証明してほしいという気持ちもある。

 あと9か月。門戸が閉ざされることなく、世界と伍して戦える選手が生き残るべく繰り広げられる激しい競争の過程を眼に焼きつけていきたい。(山内雄司=スポーツライター)

[ 2017年10月5日 16:00 ]

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