【コラム】西部謙司

酒井宏樹とマルセイユ

マルセイユで 評価を高めている日本n代表DF酒井宏樹
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 ネイマールのパリ・サンジェルマン移籍でにわかに注目されているフランス・リーグアン。酒井宏樹はマルセイユでの2年目を迎えた。

 まだ2試合を消化したばかりだがマルセイユは連勝と好調。昨季、オーナーが変わってフロントが一新され、監督にも実績のあるルディ・ガルシアが迎えられた。マルセイユといえば熱狂的である半面、安定とは無縁のクラブだったのだが、体制が変わってからは意外なほど安定している。

 昨季、冬のマーケットでビッグネームのパイェ、エブラを獲 得。今季はGKマンダンダ、DFラミ、MFグスタボ、FWジェルマンと中央縦のラインを補強した。これまでのマルセイユといえばポジションが重なるなど無節操な補強が目立ったものだが、今季はチームの幹をしっかり作っていて的確、計画性を感じる。着々と強化が進む中、酒井宏樹は右SBのポジションをがっちりキープしている。

 CBはセビージャから獲得したフランス代表のラミ、もう1人はクラブの重鎮ロランド。左はフランス代表主将も務めたベテランのエブラ。そうそうたるディフェンスラインの中に酒井の名が普通に並んでいること自体すごいことだ。酒井はフランスでは全く無名の選手だった。昨季、オーナーの交代がほぼ決まっていたので夏の補強は消極的で、酒井はカネのかからない選手として獲得された感があった。しかし、堅実なプレーで評価を高めてポジションを確保。本腰を入れて補強を始めた今季も生き残った。

 右サイドでコンビを組むFWトバンとの相性がいい。柏レイソル時代のレアンドロ・ドミンゲスとの関係と似ていて相棒に恵まれていた。ブラジル代表のグスタボ、若き技巧派マキシム・ロペス、ヨーロッパ屈指のFKの名手パイェなど、実力者たちの中で酒井は決して派手な存在ではない。このメンバーの中で自己主張の強いプレーをするよりも、出すぎずに周囲とのバランスを壊さないスタイルは馴染みがよく、正解なのだと思う。

 地味ながら仕事師としての評価を高めている酒井。パリSGとのフランス・ダービーでは対面するネイマールを完封して派手に新聞の見 出しを飾ってほしい。(西部謙司=スポーツライター)

[ 2017年8月18日 06:00 ]

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