【コラム】西部謙司

W杯ロシア大会出場に王手

<日本・イラク>試合後、口から出血しながら引き揚げる本田
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 イラクに引き分けて、あと1勝で予選突破が決まる。予選でオーストラリアに勝利したことはないが、今回のオーストラリアは以前ほど強力だとは思わない。ホームで勝てる可能性は十分ある。

 ただ、日本も今予選はさほど強力ではない。イラク戦も守備的な戦術だったので、2点目をとる力はなかった。負傷者の交代で攻撃的なカードを切れなかったのは痛かったとはいえ、そもそものメンバー構成が守備優先だったのだ。

 ハリルホジッチ監督は丁寧に予選を戦っている。相手の長所を消して、僅差でもいいか ら勝ち点を積み上げていくやり方だ。前回予選での日本に相手は関係なかった。ボールを支配し、圧倒的に攻め込み、あとは得点できるかどうかだけが焦点だった。しかし、日本もオーストラリアもサウジアラビアもかつての優位性はもうない。アジアの底上げがなされたのは確かだ。一方、日本などトップグループの成長が鈍化したともいえる。

 相手によってメンバーを変え、戦い方も変えて結果を出すのは、ハリルホジッチ監督の得意とするところである。W杯ブラジル大会ではそれでアルジェリアをベスト16へ導いた。日本を率いるには相応しいタイプかもしれない。ただ、W杯でやるはずの戦い方がアジアで必要になっているのは残念だ。アジアとW杯で戦い方を変える必要はなくなり、アジア予選の延長線上でW 杯を戦えるので強化方針としてはすっきりする。しかしながら、アジアで日本が守備的な試合をしなければならないのは日本の後退を意味していて、アジアとW杯のギャップも縮まっていない以上、W杯での日本の立場はずっと厳しくなっていると考えられる。

 ハリルホジッチ監督の指向するサッカーは、結果以外に将来につながるものは少ない。だからせめて結果だけは残してほしいのだが。(西部謙司=スポーツライター)

[ 2017年6月14日 19:10 ]

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