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“サッカー視聴新時代”どうしても抵抗がある

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 出版社でアルバイトをするようになった30年前、執筆して下さっている方の自宅なり会社なりに出向き、原稿を受け取るのは新米バイトの重要な仕事だった。自宅にファクスがある方はまだ少数派で、原稿のほとんどは手書きだった時代である。

 間もなく、というかすでに訪れつつあったOA化の波により、年々ワープロやパソコンで原稿を書く方は増えて行ったが、中には頑なに手書きにこだわる執筆者もいた。

 「なんか、手書きでないと原稿に魂がこもらないような気がしてねえ」

 はあ、そんなものですか、と相槌(つち)を打ちながら、まだ学生だったわたしは苦笑いをかみ殺していたような気がする。

 (ペンだろうがキーボートだろうが、大切なのは出来上がった原稿の質だろうに)

 17年現在のわたしは、あのころ、手書き原稿にこだわっていた執筆者よりも高齢になった。ズレているのはわたしで、若い方からすれば失笑の対象になるのかもしれない。

 だが、どうしても抵抗があるのだ。

 サッカーの試合を、スマホやタブレットで見ることに。

 わたしだってスマホは持っている。タブレットだってある。LINEはやるし、アベマTVの麻雀番組はしょっちゅう見ている。時間がない時は出先でJリーグや海外サッカーのハイライト番組を見るのも珍しいことではない。

 だが、フルタイムの試合を、スマホの画面で見ようとは思わない。サッカーの試合は、大きな画面で腰を据えて楽しみたい。

 なので、困っている。

 今週末から始まるJリーグは、我が家のテレビでは見ることができない。テレビのある部屋にはネット環境がなく、そもそも、15年前のテレビなのでタブレットをつなぐ端末もない。いまのままでは、自宅のリビングでJリーグを楽しむことはできない、ということだ。

 わたしの場合、スポーツを見るのは趣味だけでなく仕事としての意味合いもあるため、視聴を可能にするためにある程度の出費がかかるのは仕方がない面もある。だが、サッカー観戦が純粋な趣味で、収入を自分のためだけに使うことが許されない世の中のお父さん方は、我が家のようにスマートテレビがない家のお父さん方は、どうするのだろう。

 動画配信サービスのDAZN参入による、Jリーグ各チームに対する分配金の大幅増加は、あちこちのメディアで報じられている。Jに格差が生じる?大いに結構ではないか。

 だが、少なくとも我が家の視聴環境に関する限り、スカパー!からDAZNへの切り換えには手間とお金がかかるだけで、何のメリットもない。

 怖いのは、今回の切り換えをきっかけに、Jとの縁が切れてしまう人が現れること。外資にとっては、どうでもいいことなのかもしれないが。(金子達仁氏=スポーツライター)

[ 2017年2月24日 06:30 ]

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