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【コラム】海外通信員

大詰めのアルゼンチン2013年前期リーグ、ボカにけが人続出!

[ 2013年11月22日 05:30 ]

13年2月に3度目のボカ復帰を果たしたリケルメ。名将ビアンチ監督のもと、タイトルを取れるか!?
Photo By AP

 ボカ黄金時代を築き上げた名将ビアンチに、監督復帰後まだタイトルがないことにファンは不安に思いながらも「ビアンチと心中と思っている人が多い。

 ビアンチ監督はリケルメを復帰させて、第2期ボカ黄金時代を築こうと考え、リケルメ中心のチームを編成している。全19節のうち15節を終えて首位ニューウェルスに勝ち点2差で古豪サンロレンソと並び2位をキープしている。しかし、かんじんな時にケガ人が続出。代表のガゴが肉離れ、若手ユース出身のサンチェス・ミーニョも肉離れ。これで今季47人目のケガ人を出してしまった。

 第14節を風邪で欠場したリケルメは「あとはビアンチがケガをするのを待つだけだ」と、アルゼンチン人特有のジョークで返した。

 ミランなどでコーチ経験もあるフィジカルコーチのアルファノ氏は、この事態について「ケガはボカだけでなく、バルセロナにもある。その原因は数えきれないくらいあるし、選手の身体レベルにもよる。個々の日常生活、食生活、休息等にも大きく関連してくる。スポーツにはリスクが常にある。ケガはハイレベルであるほど発生しやすいもの。ケガをしない仕組みを確立させた者は誰もいないし、ボカだけが特別ではない。13年間ヨーロッパにいたがこんなことは初めてだ」とコメントしている。

 このような状況にもかかわらず首位争いをしているボカだが、さらに困難が降り注いだ。11月のアルゼンチン代表の親善試合にGKオリオンが3番手のGKとして招集されたのだ。ビアンチ監督は「今回の代表の試合はFIFAのビジネス目的でもある試合。首位争いをしているボカからなぜ3番手のGKを選ぶのか理解できない。サべラ(アルゼンチン代表監督)はリーベルでパサレラの助手をしていた時、リーベルの選手が代表に呼ばれてチーム編成に苦しんだ経験があるのに」と、反発した。

 そして、首位ニューウェルス29点、2位サンロレンソ、ボカ27点、4位ラヌース&アルセナル25点と、勝ち点4点差の5チームが第16節をむかえた。ボカは、オリオンの不在も影響してアルセナルに2-3で負け、その他のチームは、試合がなかったニューウェルス以外はすべて勝利、サンロレンソが勝ち点30点で、暫定首位にたった。残り3試合、激戦が続くはずだ。(大野賢司=ブエノスアイレス通信員)

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